プロフィール
勉強だけでは身につかない社会につながる人間力を子どもたちに
子育てしやすい街づくりに取り組む東急グループの一員として、東急線沿線で学童保育事業を展開する株式会社東急キッズベースキャンプ。創業は2006年で、日本国内における民間学童保育のパイオニア的存在である。現在は付加価値型アフタースクール「キッズベースキャンプ」をはじめとする民間学童保育事業のほか、放課後児童クラブなどの運営受託、未就学児保育事業と約80の事業所を運営している。民間学童保育事業では「キッズベースキャンプ(KBC)」に加え「キッズベースキャンプアルファ(KBCα)」「キッズベースキャンプインフィニティ(KBC∞)」の3つのブランドを展開、保育園事業では「KBCほいくえん」を展開している。一方でそれらの根底にあるのは、子どもたちの「社会につながる人間力=非認知能力」を育てたいという想い。数値化ができない、目には見えない力が子どもたちの未来を切り開くと信じ、育んでいる。
背景と課題
ご担当
管理本部 情報システム・DX推進グループ チーム長 統括マネージャー
山本 敏之 氏
“人”を重視した事業運営
我々は創業以来「保育の質は人材の質」であると考えているので、そこには徹底的にコストも労力もかけています。学童保育事業というのはご家族、お子さまの安全・安心が第一ですが、それを担保できるのは従業員一人ひとりの質です。
具体的な取り組みとしては、採用面だと小児性愛のスクリーニングテストですね。面接やテストと並列以上の関門として10年以上前から実施しており、これに引っかかった場合はどれだけ優秀な人材でも採用しないという軸を持っています。ちなみに入社後も定期的にスクリーニングは実施しており、相互監視できる状態を維持しています。
もうひとつの取り組みは、研修・人材育成事業です。民間学童保育というのは、実は許認可や資格が必要ないんです。伴って、決まった研修もないというのが実情なのですが、そこをなんとかしようということで、2012年に一般社団法人キッズコーチ協会という団体を立ち上げ、「キッズコーチ検定」という検定事業や「認定キッズコーチ」という資格事業を開始しました。コーチングの考え方を取り入れ、子どもたちの人間力を育むプロフェッショナルを「キッズコーチ※」と我々は呼んでいますが、そのノウハウ・スキルを獲得できるのが「キッズコーチ検定」です。また、キッズコーチ協会では自治体より放課後児童支援員認定資格研修も受託しています。
これらをもって学童保育にかかわる人材の質向上に取り組んでいますが、決して資格重視というわけではなく、むしろ人格重視でキッズコーチの採用をしているつもりです。我々は兼ねてより「非認知能力」の重要性を訴えていますが、これらを育むことができるのはさまざまなバックグラウンドを持つキッズコーチであり、多様性のある環境であると思っています。キッズコーチに対しても、子どもたちに対しても、やはり個性というものは物凄く大事にしていますね。
東急キッズベースキャンプによる「非認知能力」に関するコラムはこちら
※ 「キッズコーチ」は株式会社東急キッズベースキャンプの登録商標です。
快適で安定した環境づくり
“人”を重視しているとお伝えしましたが、それを醸成できるのは従業員が働きやすい、あるいは子どもたちが過ごしやすい“環境”ですよね。情報システム・DX推進グループとしては、インフラ周りからそういった環境をつくっていくというのが使命です。
多分に漏れず学童保育の業界でもICT化は進んでいるため、必要な社内ニーズには対応し、業務効率化に取り組んでいます。また、子どもたちの学習ツールについても同様で、当社でも昨年より株式会社Digikaと業務提携し、タブレットを使ってそろばん式暗算を楽しく習得し非認知能力の育成も期待できる「そろタッチ」を導入しました。
しかし、それらにインフラが追いついていない状態が今年(2024年)に入ってから一部の店舗で露呈してしまいました。具体的に言うと、当時使っていたインターネット回線がかなり遅かったんです。業務が止まってしまう、「そろタッチ」起動時のロード画面がずっと続いてしまう、といったことが頻発していました。これはどうにかしなくてはいけないということで、インターネット回線の見直しに乗り出しました。
導入と効果
プロバイダー一体型・専有型回線の安定性を評価
USENさんにご相談した際、今回導入した「光ビジネスアクセス」はプロバイダー一体型・専有型回線であるという旨を分かりやすくご説明いただきました。帯域を上下100Mbpsに絞っている代わりに、専有型ながら安価で安定した通信が享受できると。
従来の回線を見直すときにプロバイダーの変更も検討したのですが、アクセス回線は同じままなのでリスクが大きいと感じました。プロバイダーの変更はルーターの設定変更も発生するので、そのコストをかけて効果が得られなかったら…というリスクですね。
一方、「光ビジネスアクセス」もルーターの設定変更は発生しますが、アクセス回線とプロバイダーが一体であり、かつ専有型ということで、リスクよりも得られる効果の方が大きいだろうという判断で採択に至りました。
また、実は同じタイミングで本社移転もあったんですが、以前のオフィスでも同様にインターネットが遅いという課題があったので、せっかくならということでUSENさんの回線を導入しました。こちらは帯域が拡張された「プレミアインターネット」というサービスですね。
導入から少し時間が経ちましたが、現場からも前述の課題がしっかりと解消されたという声をもらえています。
スピーディでフラットな提案に信頼感
今回のインターネット回線の見直しはいくつかの会社に相談していたんですが、なかでもご提案に信頼感があったのはUSENさんでしたね。というのも、ご提案内容があくまで当社に寄り添ったフラットなものだったんです。
「御社(東急キッズベースキャンプ様)に最適な形で、必ずしも弊社(USEN)を採択いただかなくて大丈夫です。」
とまで言っていただいたので、我々も気負わずにご相談できました。
また、本社移転のほうはかなりタイトなスケジュールだったんですが、ご相談したその日にお見積もりを頂くなどスピーディにご対応いただき、大変助かりました。
ちなみにUSENさんとは10年以上前から「モバイルアクセス」というサービスでお付き合いがありました。その実績も信頼感につながりましたね。
今後の期待
困ったときに気軽に相談できる存在
私としてはこれからも環境改善やDXを推し進めていく必要があるため、そういった関連の情報を引き続き頂けると嬉しいですし、困ったときに気軽に相談できる存在でいてくださると、非常にありがたいですね。
学校教育側のICT化が進むと自ずとその対応が求められますが、当社資産外のデバイスを接続できるようなフリーWi-Fiの構築などは、セキュリティも担保しつつ検討していかなければならないと思っています。そのあたりも今後ご相談するかもしれませんのでよろしくお願いいたします。
※本導入事例に記載されている内容は2024年10月現在のものです。