プロフィール
埼玉県戸田市がいち早く取り組んできたICT
埼玉県戸田市では、GIGAスクール構想(※全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み)以前から、教育改革に伴う「学校ICT環境整備計画」に基づき教育現場へのICT機器の導入を進めてきました。戸田市教育委員会事務局の教育総務課は、教育委員会の筆頭課として委員会の運営を行うほか、市内の小・中学校18校の施設維持管理業務やICT教育環境の整備といった業務を全体的にカバーしています。
背景
GIGAスクール構想によりWi-Fi、PCを大幅配備
2023年度の実現を目指してきた文部科学省の「GIGAスクール構想」でしたが、新型コロナウイルスの影響もあり、前倒しされました。
戸田市ではICT教育の重要性と未来を見据えていた戸ヶ﨑勤教育長の強い要望もあり、それに先駆けて2016年に全18校にWi-Fi環境を整備しました。さらに2016年~17年に児童生徒用PCとして Chromebook を検証し、2018年に小学校に2,000台、2019年に中学校に1,080台を整備しました。これにより3人で1台程度を利用する環境が整いました。
課題
学校現場にとってストレスフルな環境の早期改善のため、ネット回線増強が急務に
児童・生徒用の端末利用急増に伴い、帯域制限がかけられる事態が頻発するようになりました。そのせいで授業をスムーズに進めることができず、学校側から「インターネットが重い、遅い」といった苦情が多数上がってくるようになりました。GIGAスクール構想に伴い1人1台の端末を整備することが確定していたので、回線の増強が重要事項として挙がっていましたが、当時利用していた回線の事業者に相談しても明確な原因や解決方法が提示されませんでした。
また、従来の回線は教育ネットワークの単独回線ではなく、戸田市の公共施設の無線アクセスポイント等と同じ出口であったため、他施設にも影響が及んでいる状況でした。そのため一刻も早く教育専用の回線が必要だということから見直しに至ったわけです。
導入のポイント
回線を選ぶ際、どうしても外せなかった4つの必須事項
インターネット回線を選ぶ際の必須事項は4つありました。
- アクセスラインを共有することのない独立した1社専有型回線であること
- 死活監視。不具合があった場合、リアルタイムで事象を把握して対処できるこ
- トラフィック監視。回線の増設計画に伴い、利用状況の把握ができること
- 利用率上昇によりキャリア網が逼迫した場合でも、自動で帯域が絞られないこと
今後、デジタル教科書も導入するという流れになった場合、何かトラブルが起きる前にアラートなどがあれば早めに対策が打てます。回線の選定については4社ほど比較させてもらいましたが、全ての要件を満たし、コスト的に見合ったのがUSENさんだけでした。それが導入の決め手になりました。
効果と使用感
問題点の可視化と解決が可能となり、現場からの感謝に繋がる
USENさんの回線開通後、ファイアウォールや無線アクセスポイント等機器の設定値を見直し、これまで見えてこなかったボトルネックがどこにあるのかわかるようになりました。それにより、問題があればその都度解決してオンライン学習にも耐えうるような環境を構築することができました。改善を受け学校現場からも感謝の声があがってきて、とても嬉しかったです。
今後USENに期待すること
ICT教育環境に対し、最適なサービスを提案して欲しい
今年度末にかけて端末の調達をさらに行う予定で、完全に1人1台環境が実現します。それに伴い回線増設や維持管理などを含めて予算化しておりますが、当市のICT教育環境に対しどういったサービスが最適なのか、新たなご提案をいただけるとありがたいです。もちろん、既存回線の高品質維持も引き続き宜しくお願いしますね。