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column_1032023.07.19

社内ヘルプデスクとは?業務内容や設置のメリットについて解説

著者:情シスマン
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今まで、購入した商品やサービスの使い方が分からない、故障してるのでは?という内容で問い合わせを行った事はありませんか?
ヘルプデスクとは、そのような問い合わせに対応する部門のことです。自社の商品やサービスに関連する様々な情報提供とサポートをユーザーに提供するための業務を行います。ヘルプデスクでは、ユーザーが抱える問題を解決するためのサポート業務を行うためあらゆる分野で設置されますが、本記事では、業務のDX化が進み需要が高まっているIT関連のヘルプデスク業務について解説していきます。

社内ヘルプデスクとは

社内ヘルプデスクは、従業員がITツールや業務システムを円滑に利用できるようサポートすることが主な業務内容です。社内の情報システム部門に設置されることが多いです。

「社外」ヘルプデスクとは?「社内」ヘルプデスクとの違い

社外ヘルプデスクとは、問い合わせ元が従業員ではなく、顧客(社外)からになるという違いがあります。
自社が提供する商品やサービスの操作方法の説明やトラブルシューティングなどを行い、顧客が購入した商品やサービスを円滑に利用できるようサポートすることで、顧客満足度の向上やクレームの削減に貢献します。

社内ヘルプデスクの役割

社内ヘルプデスクの主な役割として以下のようなものがあります。

  • PCの初期設定や更新
  • 不要になったPCの改修
  • 業務システムの管理
  • ITツールや業務システムに関するマニュアル作成や操作方法の周知

社内ヘルプデスクと社内SE(システムエンジニア)の違い

社内ヘルプデスクと社内SEは、どちらも社内のIT支援を行う役割があり混同されやすく、また企業によっては同じ意味で使われることもあります。あえて区別するのであれば、社内ヘルプデスクは従業員からの問い合わせに対応する部門で、社内SEは社内のシステム開発を行う部門を指すことが多いです。

一般的に、システムエンジニアという職種はITに関する専門的な知識を有している技術者を表し、その知識を従業員からの問い合わせ対応に使うのか、それともシステム開発に使うのか、という違いによって呼び方が区別されることがあります。大企業では、これらが別の部署として組織されていることもありますが、中小規模の企業では、同じ部署として組織されていることが多いです。

社内ヘルプデスクを設置するメリット

社内ヘルプデスクを設置することでどんなメリットがあるでしょうか。問い合わせを行うユーザー(従業員)目線でのメリットと、社内ヘルプデスクを有する情報システム部門目線でのメリットを考えてみたいと思います。

業務効率化を図れる

これまで使っていたIT機器や業務システムを新しいものに変えた時には必ず、使い方が分からない、不具合が生じているといった問い合わせがあるものです。
そんなユーザーのお困りごとは、全てが技術的に難しいものというわけではなく、ちょっと調べれば分かるような事である場合もままあります。それらの問い合わせを社内システムの開発も行う部門が対応するとなると、問い合わせへの対応に時間を取られ、システム開発業務に支障が出るかもしれません。
また、問い合わせの数に対してそれを受けるエンジニアの数が少ない場合は、すぐに回答を得られずユーザーの業務効率が悪化するかもしれません。
社内ヘルプデスクという専門の部署があれば、システム開発の進行が妨げられることなく、従業員はすぐに回答を得られ、業務が円滑に進められます。

アプリケーションや機器類の管理・整備につながる

社内ヘルプデスクは、ユーザーから寄せられる問い合わせに対応するだけでなく、社内で導入済みのアプリケーションソフトウェアや機器類の状況を常に把握しておく役割も担います。
OSやソフトウェアを最新の状態で保つことは、ネットワークの脆弱箇所を最小限に保つこととなり、セキュリティ対策上非常に重要です。また、日頃からアプリケーションソフトウェアや機器類の管理・整備が行われることで、機器故障などのトラブルやセキュリティインシデントへも迅速な対処が期待できます。

社内ヘルプデスク設置時の課題と解決方法

前述の通り、社内ヘルプデスクは企業にとって、とても重要なセクションといえます。しかし業務DXが進む昨今、社内ヘルプデスクには課題もあります。

ヘルプデスク担当者の業務負荷が高くなる

導入するハードウェアやソフトウェアが増えると、管理しなければならない対象も、問い合わせ件数も増える事になります。ヘルプデスク業務を行う人員に対してユーザー数、または管理対象が多ければ1人あたりの業務負荷は高くなってしまう可能性があります。

業務内容やノウハウが属人化してしまう

ヘルプデスク業務は、突出したIT知識よりも、場合によっては支離滅裂になっている人の話も聞くことができたり、聞いた内容を適切に分析できたり、その解決策をITの知識が希薄な相手にわかりやすく説明できたりする能力の方が重宝します。
しかし、その傾聴力と理解力、解説力は人によってレベルに差があり、そのままユーザーの満足度の差異に反映されてしまう可能性があります。
より親身になって対応してくれるヘルプデスクの存在に評価が集まるかもしれませんが、チーム全体で対応する業務を明確化し、1人当たりの業務負荷もユーザーへの対応クオリティも均一を保つことで、結果的に社内ヘルプデスクとしてのパフォーマンスが上がります。

社内ヘルプデスクの導入方法

新たに社内ヘルプデスクを設立するという場合、事前に導入目的を明確にしておきましょう。
ITに明るい人が何でも屋になってしまわぬよう、社内ヘルプデスクに何を担ってもらう事でどんな効果を求めるかを想定しておくことが必要です。それにより、必要な人員体制やツールが明確になります。
また、社内ヘルプデスクの整備には、ヘルプデスク担当者の配置、ユーザーからの問い合わせ受付方法、ヘルプデスクの対応時間などの検討が必要です。そしてヘルプデスク業務のパフォーマンスを一定レベルに保ち効率的な対応を行うためのツールの検討もすべきでしょう。
ツールがあることで、運用後の効果測定やナレッジの蓄積ができ、チームのブラッシュアップにつなげる事が出来ます。

チャットボットなどのツールを使う

チャットボットを導入すれば、人件費をかけることなく、24時間365日体制で社員からの問い合わせに回答する体制をつくれます。問い合わせ件数の多いFAQをセットしておけば、担当者が毎回直接対応しなくて済みます。同時に複数の問い合わせを処理できるのもチャットボットの強みです。
チャットボットは、対話形式でやりとりが進むため、社内FAQやマニュアルなどに比べてユーザーにとって使いやすいというメリットがあります。また「パスワードのリセット方法」や「パスワードのロック解除」などの定型的な問い合わせであれば自動応答が可能となります。
事前に単純な問い合わせがふるいにかけられることで、チャットボットでは解決できない複雑な問い合わせのみを対人で対応できます。

アウトソーシングサービスを使う

ヘルプデスク業務とそれ以外のシステム開発業務とを分けられる場合、社内ヘルプデスク業務については業務委託やアウトソースを利用するケースも多くあります。こうすることで情報システム部のシステムエンジニアはシステム開発に専念し、より効率的に専門的なスキルを発揮してもらえます。

まとめ

業務DXが加速し、従業員が業務で使用するITツールが増えると、同時に従業員がサポートを必要とする場面も多くなります。「正常に動かない」「使い方が分からない」「ログインできない」など、従業員が業務を進められない状態にぶつかった際、解決まで時間を要するとなると、従業員の業務が滞ってしまい生産性を落とすことに繋がります。
また社内ヘルプデスクを情報システム部のシステムエンジニアが兼務している場合、ネットワークやシステム障害が起これば、ユーザーからの問い合わせに追われ、本来取り組むべきインシデント対応が後手に回ってしまうことにもなりかねません。また、平常時でも問い合わせ対応がメイン業務となってしまうと、システム構築や運用に充てるリソースが不足してしまいます。
これからの時代、ヘルプデスクを専任チームとして社内、または社外(アウトソース)に設置することが会社全体の生産性向上に大きく影響するのではないでしょうか。

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