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column_1582024.08.16

情シスはなぜ嫌われるのか|嫌われないためにできること

著者:情シスマン
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情シスとは情報システム部門(または情報システム担当)の略で、企業のIT関連の業務を行っています。

企業にとって必要不可欠な部署ですが、「なんとなく近づきにくい」「話かけにくい」というイメージを持たれがちです。

なぜ情シスが嫌われるのか、“嫌われない”ためにはどうすれば良いのかをまとめました。

情シスが嫌われる理由

企業の縁の下の力持ちともいえる情シスですが、以下のような理由から嫌われてしまう傾向にあります。

  1. 融通が利かないから
  2. 社員が使いにくいシステムを採用しているから
  3. 監視していると思われているから
  4. 専門用語を多く使うから
  5. 社員に知識が足りていないから

融通が利かないから

情シスはITインフラやセキュリティ、コンプライアンスに至るまで、企業の根幹を守る仕事を担っています。これらがなければ社員は業務を行えないと言っても過言ではありませんが、その「守る」仕事によって「融通が利かない」と思われがちなのも事実です。

例えば新たなシステム・ツールの導入には考慮すべき点が多くありますが、情シスではない部門は「便利さ」だけを見てしまいます。近年さけばれているシャドーITも似たような問題点があります。

情シスは、余分に労力がかかっても“ダメな理由”をしっかり説明する必要がありそうです。

社員が使いにくいシステムを採用しているから

社内で採用しているシステムが独り歩きすることで、表面的に「使いづらい」という意見が飛び交い、それが情シスの責任とされがちです。

システムやツールには当然採用された背景があります。例えば「会社が定めるセキュリティ要件にマッチしているから」「現行のネットワーク設計上、最も効果的に使用できるから」といったものです。

そういった文脈がないままシステムやツールの導入・利用促進が進むと、アレルギー反応を起こしてしまう人も出てくるでしょう。

情シスは社内システムに関して、機能面だけでなく背景を説明するような研修をしても良いかもしれません。

専門用語を多く使うから

情シスの業務はIT関連がメインとなり、専門的な用語も多くなってしまいます。問い合わせや相談、依頼への回答に専門用語が多くなると、「話がわかりにくい」と思われてしまうのも無理ありません。

情シスは一般的に理解しやすい言葉を意識して使うことも、時には必要かもしれません。

監視していると思われているから

昨今のシステムやクラウドサービスには当たり前のようにログ監視機能がついていますし、IT資産管理ツールを導入している企業も少なくありません。

ログや資産管理はコンプライアンスやセキュリティインシデントへの対策のため、つまり自分たちを守るために導入されるものですが、その目的を理解していない(できない)社員からは「情シスは自分たちを監視している」と勘違いされがちです。

一般的には有事の際以外で社員のログを見たりすることはないと思いますが、そういった勘違いは嫌われる要因となりがちです。

社員に知識が足りていないから

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情シスにまったく非がない理由もあります。それが社員の知識不足です。

「PCの操作に関して何度も同じようなことを聞く」「パスワードをずさんに管理したり、何度も間違えたりする」「アクセス制御やセキュリティ要件を考慮せずに新たなシステムの導入を決める」「開発工数や費用も考えずに夢物語なシステム開発を依頼する」などの話は情シスが不満を抱えて当然ですが、どうしても情シスのせいにしてしまう社員がいるのも事実です。

情シスが嫌われないために

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では情シスが嫌われないためには、どんな努力ができるのか考えてみましょう。

  1. 理由や背景を説明する機会を積極的に設ける
  2. 簡単な言葉に置き換えるクセをつける
  3. マニュアルを整備する
  4. ITリテラシー研修を実施する

理由や背景を説明する機会を積極的に設ける

以下のような、社内で横行しがちな情シスにまつわるネガティブな話題についてはやはり、理由や背景を根気よく説明していく必要があるでしょう。

  • 現行の社内システムが、なぜ今の仕様で動いているのか
  • 新システム・ツールが導入できない場合、具体的になぜできないのか
  • ログ監視や資産管理などがなぜ重要なのか

逆に社内で便利だと言われているシステムやツールがなぜ実現できているかをアピールする場を設けても良いかもしれません。

また社内の問い合わせひとつとっても、受けた相談を単純に解決するだけでなく「なぜこういった事象が起きてしまったのか」「今後同じようなことが起きた場合どうすれば解決できるのか」に重きを置いて回答すると良いでしょう。

簡単な言葉に置き換えるクセをつける

専門用語の多用は(情シスに限らず)どうしてもネガティブなイメージを持たれがちです

ITに明るくない人は専門用語が出てくるだけで拒否反応を示してしまい、「理解しよう」という気持ちがなくなってしまいます。情シスに悩み事に多い「何度も同じような問い合わせをしてくる」というのは、こういったことが原因かもしれません。

それなりに労力はかかるかもしれませんが、できるだけ専門用語を簡単な言葉に置き換えるクセづけをしておけば、社員は情シスに理解を示してくれ、自身の働きやすさも向上するかもしれません。

マニュアルを整備する

多少リテラシーのある社員にとっては、いちいち情シスに問い合わせをしなければならず、「嫌な顔をされるだろうな」と考えるのがストレスです。

マニュアルを整備すると直接的なコミュニケーションは減る可能性がありますが、むしろ一定数の社員からは感謝されるでしょう。

ITリテラシー研修を実施する

  1. 理由や背景を説明する機会を積極的に設ける
  2. 簡単な言葉に置き換えるクセをつける
  3. マニュアルを整備する

これらも結果的には社内のITリテラシー向上に寄与しますが、より積極的な姿勢として、情シス主導の研修を設けてはいかがでしょうか。

社内リテラシーの向上は、情シスが尻ぬぐいしなければならない社員のセキュリティインシデントや雑多な問い合わせを減らすことに繋がりますし、それによって情シスと社員お互いがストレスを抱えることも減るでしょう。

まとめ

情シスは他部署の社員から嫌われがちな傾向にあるかもしれませんが、社員側の理解不足が原因であることも多いです。

しかし、ある日突然距離感を近づけられるものでもありませんので、日々のコミュニケーションが大切です。

情シスは現場の問題を的確に理解しITでそれを解決するという能力が求められますが、そういったことを円滑に進めるためのコミュニケーションスキル・説明力といった能力も、今後はより求められるのかもしれません。

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