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column_1672024.08.16

スマートロックはハッキングされる?トラブル事例やセキュリティ対策を詳しく解説

著者:情シスマン
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近年、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスと機能連携できる「スマート家電」が注目されていますが、中でもドアの施錠や解錠が楽になるスマートロックを導入する人が増えています。しかし、導入を検討している人の中には、スマートロックのセキュリティに不安があり、「ハッキングされるのではないか」と心配されている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、スマートロックのセキュリティについて解説します。

結論として、スマートロックはBluetoothやWi-Fiなどの無線通信を使うため、ハッキングされる危険性は少なからずあります。一方で、高度なセキュリティ性能を備えている製品が多いため、正しく製品を選べばハッキングの可能性は高くないと言えます。

スマートロックを利用する際のセキュリティリスクと、リスクに対処するための正しい製品選びの方法についても紹介しますので、ぜひ安全なスマートロック選びの参考にしてください。

スマートロックとは

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そもそもスマートロックとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスを使い、玄関ドアや門扉の施錠や解錠するための仕組みのことです。

差し込み式の鍵は必要なく、スマホひとつで鍵の開閉ができる利便性から需要が高まっています。また、賃貸物件でも簡単に取り付けることができるものが多く、導入のハードルが低いことも人気の理由です。

スマートフォンとの連動の仕組み

スマートロックは基本的に、スマホにインストールした専用アプリを使って、ドアに取り付けた錠の開閉を行う機器を操作するという仕組みです。専用アプリと錠の開閉を行う機器との通信には、Bluetoothやインターネットが利用されます。無線通信を利用しているので、物理的な機器を操作する必要がありません。

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スマートロックを導入するメリット

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スマートロックをうまく活用すると、以下のメリットがあります。

  • 離れた場所から施錠管理ができる
  • ドアに近づくだけで解錠できる
  • 鍵の紛失リスクを下げることができる
  • オートロック機能で鍵の閉め忘れを防止できる

導入を考えている方は、これからご紹介するスマートロックのメリットを理解し、自身のライフスタイルを考慮しながら検討しましょう。

離れた場所から施錠管理ができる

スマートロックを導入するメリットとして、離れた場所から施錠管理できる点が挙げられます。

遠隔開閉機能付きのスマートロックを導入すれば、鍵の閉め忘れが起きた際にも外出先から遠隔操作で施錠することができます。

ドアに近づくだけで解錠できる

ハンズフリー機能が搭載されたスマートロックを導入すれば、スマホのアプリを操作する必要もなく、ドアに近づくだけで解錠できます。

バッグから鍵やスマホを取り出す必要がないため、荷物で手が塞がっている場合や子どもを抱いている場合でも簡単に鍵を開けられるようになります。

鍵の紛失リスクを下げることができる

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物理的な鍵が必要ないスマートロックは、鍵を持ち歩かなくていいので、紛失のリスクを抑えることができます。スマホを紛失した場合は、同時に鍵も紛失することになるので、リスクを完全になくすことはできませんが、持ち歩くものを減らすことができます。

また、家族などへの一時的な解錠権限(ワンタイムパス)を付与したり解除したりすることができるため、合鍵を作成して受け渡すといった手間もかかりません。

オートロック機能で鍵の閉め忘れを防止できる

オートロック機能が搭載されているスマートロックを利用すれば、ドアが閉まるのと同時に施錠されるため、鍵の閉め忘れを予防できます。そのため、鍵の閉め忘れが多い方や、鍵を閉めたかどうか不安になってしまう方でも安心です。

ただし、締め出されるリスクもあるため、外に出る際は必ずスマートフォンを持っているか確認するようにしましょう。

スマートロックはハッキングのリスクがある?

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スマートロックの導入を検討している人の中で、「ハッキングされるのではないか」と不安に思っている方もいるかもしれません。

結論として、スマートロックはインターネット通信によってサーバーと接続するため、ハッキング(不正アクセス)されるリスクが全くないわけではありません。

これはスマートロックに限ったことではなく、インターネットに接続する機器(パソコンやIoT製品など)を利用する際はハッキングされるリスクをゼロにすることはできないということを覚えておく必要があります。

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スマートロックのハッキング事例

スマートロックのハッキングは、インターネットを通じて不正に通信内容を傍受されることで発生します。不正アクセスによって、解錠するための情報を手に入れるということです。

具体的な被害者の事例は以下の通りです。

  • 不正アクセスにより、自宅のスマートロックが解錠され、窃盗の被害に遭った。
  • オフィスに不正侵入され、企業の機密情報が漏えいした。

また、似たような被害として、2017年にオーストリアの4つ星ホテルで、客室のカードキーを発行する電子キーシステムがランサムウェアに感染し、宿泊客が部屋から閉め出される事件が起きています。

ものがインターネットと接続し、便利になる一方で、このようなハッキングなどのリスクがあるのは避けられません。しかし、単に恐れるのではなく、利用する側が適切な対策をとれば問題ありません。

スマートロックにはセキュリティ対策が施されている

スマートロックはハッキングされるリスクがある一方で、製品のセキュリティレベルは一般的には非常に高いです。各社の企業努力により、外部からの不正な侵入や攻撃を受けないよう、適切なセキュリティ対策が施されているのです。

そのため、スマートロックがハッキングされるリスクは極めて低いと言えます。

セキュリティリスクを考慮したスマートロックの選び方

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スマートロックの多くは、各社が様々なハッキング対策を施しています。

ただし、すべての製品が安全というわけではなく、製品ごとに施されているセキュリティレベルは異なります。そのため、スマートロックを選ぶ際は、その製品にどのようなセキュリティ対策が施されているのかをよく確認しなければなりません。

ここでは、セキュリティリスクを考慮したスマートロックの選び方について説明していきます。

高度な暗号化処理を採用しているものを選ぶ

セキュリティ対策がしっかりしているスマートロックは、データを暗号化して送受信しています。

中には、SSL通信を使った高度な暗号化を行っているものもあり、銀行のような高度なセキュリティが要求される環境でも採用されています。

ただし、暗号化通信ができないスマートロックもあるので、高度な暗号化処理が施されているものを選びましょう。

使用する度に信号が新しいものに更新されるシステムを選ぶ

ドアの解錠や施錠に使用される信号が、使用する度に新しいものに更新されるシステムを選ぶと、ハッキングのリスクを軽減できます。

一度使われた通信が再び使用されることがないため、仮に通信がハッキングされたとしても、そのデータを悪用することができないのです。

施解錠時の通知機能や履歴管理ができるものを選ぶ

セキュリティレベルを高めるために、施錠・解錠時のプッシュ通知機能が搭載されている製品や、誰がいつ施錠・解錠したのか分かる履歴管理が可能な製品を選ぶことも重要です。

不正アクセスによる解錠・施錠のリスクをなくすことはできませんが、すぐに通知がきたり履歴を確認できたりすれば、そのぶん早く対処することができます。

サポート体制が充実しているものを選ぶ

前述したとおり、完全にセキュリティリスクをなくすことはできません。

そのため、万が一のトラブルを想定し、サポート体制が整っているメーカーの製品を選ぶことが重要です。問い合わせ方法やサポートが受けられる時間、対応の丁寧さなど、トラブル発生時に適切なサポートを受けられる製品を選ぶようにしましょう。

ハッキング以外のトラブル事例

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スマートロックは、ハッキング以外にも様々な危険性があるため、導入の際にはデメリットについても理解しておかなければなりません。

具体的には以下のようなトラブルが起こる可能性があります。

  • 電池切れや故障により解錠できない
  • デバイスを持たず閉め出される
  • 暗証番号で解錠されてしまう
  • 通信が不安定で動作しづらい

ここでは、スマートロックのトラブル事例について解説していきます。

電池切れや故障により解錠できない

スマートロックは電池式のものが多く、電池が切れてしまうとドアの施解錠ができません。また、スマートフォンなどのモバイルデバイスの充電が切れた場合も、同じく施解錠ができなくなります。

そのため、物理的な鍵を持っていなければ、スマートフォンの充電やスマートロックの電池が切れた時に部屋に入れなくなってしまいます。

スマートロック製品の中には、電池残量を知らせる機能が搭載されたものもあるので、電池が切れる前に対処することが大切です。

デバイスを持たず締め出される

スマートロックの多くは、オートロック機能が搭載されており、基本的にスマートフォンなどの操作デバイスがなければ施解錠できません。そのため、スマートフォンなどを自宅に置いたまま外に出てしまうと、締め出される恐れがあるので、注意が必要です。外出する際には必ずスマートフォンを持っているかをしっかり確認したうえで出かけるようにしましょう。

一部のメーカーでは、締め出されて部屋に入れなくなった際に、鍵の解錠サービスを代行手配してくれる場合もあるため、製品のサポート内容をチェックしてみてください。

暗証番号で解錠されてしまう

暗証番号を用いて解錠するスマートロックを導入している場合、差し込み式の鍵やカードキーなどを持ち歩く必要がなく身軽で便利ですが、一方で暗証番号を入力する際に他人に見られ、解錠されてしまう危険性があります。

暗証番号を共有する際は信頼できる人のみにする他、番号を設定する際に誕生日や電話番号など特定されやすいものを避けるようにするなど、取り扱いには十分注意するようにしましょう。また、同じ暗証番号を使用し続けるのを避け、定期的に暗証番号を変更することも防犯性を高めるために効果的です。

通信が不安定で動作しづらい

スマートロックは無線通信によって、施錠・解錠などの操作を行います。つまり、Bluetoothやインターネットでの通信が行われることになるのですが、その通信が不安定だと、施錠・解錠の挙動に時間がかかる場合があります。

デバイスの状態だけでなく、通信環境にも気を配る必要があります。

まとめ

スマートロックはオートロックやハンズフリー機能などによって、便利になる一方で、ハッキングなどの犯罪に巻き込まれる可能性はゼロではありません。スマートロックに限らず、インターネットを利用するすべてのシステムには、ハッキングのリスクがあるため、それを理解したうえで利用を検討する必要があります。

高度なハッキング対策を実施しているスマートロックを選べば、不正侵入や悪用されるリスクは下がりますが、製品ごとにセキュリティレベルが異なるため、各メーカーがどのようなセキュリティ対策をしているのか確認することが大切です。

スマートロックの導入を検討している方は、様々な製品を比較して最適なものを選ぶようにしましょう。

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