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column_982023.07.13

グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違いとは?【初心者向け・図解付】

著者:情シスマン
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情シス担当は漏れなく知っているであろうIPアドレス。今回は2種類あるIPアドレスについて把握できていない情シスになりたての方向けにそれぞれの違いについて解説していきたいと思います。

そもそもIPアドレスとは?

IPアドレスとはInternet Protocol Adressの略称で、
インターネット通信における約束事(プロトコル)のひとつであるIPが定める、ネットワーク上の機器に割り当てられる識別番号のことです。
荷物を発送する時の住所を想像していただくとわかりやすいかと思います。IPアドレスは、通信を行う際のアクセス元(発送元住所)とアクセス先(発送先住所)を特定する役割を担います。

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IPアドレスにはいくつか種類があります。代表的なものが、IPv4・IPv6、グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレスです。

IPアドレスはIPv4と呼ばれるプロトコルが一般的に普及しており、全部で約43億通り生成されています。
近年の爆発的なIT化によりインターネットに接続するデバイスが圧倒的に増え、IPアドレスの枯渇が懸念されることになりました。そこでIPv6が誕生しました。

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IPv4とIPv6の違いについて解説した記事はこちら
IPv6・IPv4とは?違いや移行する際の注意点も紹介
関連記事を見る

IPv4・IPv6というのはプロトコルのバージョンのことを指しますが、グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレスはどういった種類のIPアドレスになるのでしょうか?
次の章からそれぞれを解説していきたいと思います。

グローバルIPアドレスとは

インターネットに接続する際に割り当てられるIPアドレスをグローバルIPアドレス(パブリックIPアドレス)と呼びます。
グローバルIPアドレスはインターネットの世界でユニークである必要があるため、同じアドレスが違うユーザーに割り当てられないよう管理されています。

グローバルIPアドレスの範囲

IPアドレスは3桁の数字×4つで構成されます。
アドレス範囲によってクラスに分類され、クラスによって割り当てられるホストの数が変わります。

クラス

アドレス範囲

クラスA

1.0.0.0 ~ 9.255.255.255

11.0.0.0 ~ 126.255.255.255

クラスB

128.0.0.0 ~ 172.15.255.255

172.32.0.0 ~ 191.255.255.255

クラスC

192.0.0.0 ~ 192.167.255.255

192.169.0.0 ~ 223.255.255.255

プライベートIPアドレスとは

特定のネットワーク内で割り当てられるIPアドレスをプライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)と呼びます。
自宅や社内などの限定されたネットワーク内では、このプライベートIPアドレスが各デバイスに割り当てられ、相互に通信を行います。
社内ネットワークでは個人情報や機密情報のやり取りがあり、インターネット上に公開されてはいけません。プライベートIPアドレスが割り当てられている社内PCがインターネットに接続する際には、プライベートIPアドレスがグローバルIPアドレスへ変換されます。その変換作業は主にルーターが担っています。

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プライベートIPアドレスの範囲

グローバルIPアドレスと同様プライベートIPアドレスも、アドレスの範囲によってクラスに分類されます。
後述しますが、プライベートIPアドレスはIPアドレスの管理機関への申請なしに自由に使用することができます。
以下の範囲で各機器に対して一意の値を割り当てます。

クラス

アドレス範囲

クラスA

10.0.0.0 ~ 10.255.255.255

クラスB

172.16.0.0 ~ 172.31.255.255

クラスC

192.168.0.0 ~ 192.168.255.255

グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違いとは

グローバルIPアドレスはインターネットに接続したい場合に必要です。インターネットの窓口を担っており、住所が付与されるのはルーターです。
反対にプライベートIPアドレスは、基本的にルーター配下の特定のネットワーク内のデバイスに割り当てられます。
インターネットを通じて情報のやり取りをする宛先になるのがグローバルIPアドレス。その窓口(ルーター)に届いた情報を指定の届け先(デバイス)に受け渡すための宛先がプライベートIPアドレスです。
プロバイダーから割り当てられるIPアドレスが1つであっても、ルーター配下に接続されている複数のデバイスがインターネットに接続できるのは、プライベートIPアドレスのおかげです。

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IPアドレスが割り当てられる仕組みとは

グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスでは、割り当てられる仕組みが異なります。

グローバルIPアドレスの場合

グローバルIPアドレスは、ICANN(別名IANA)と呼ばれる国際的な機関が管理しており、国やプロバイダー(ISP)によってあらかじめ使用できる範囲が決められています。その下部組織として、日本ではJPNIC(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)が管理しており、その配下に各プロバイダー事業者が位置しています。
一般ユーザーや企業は、プロバイダーからIPアドレスの割り当てを受けることで、使用が可能となります。

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ちなみにIPアドレスの「割り当て」と「割り振り」は意味が異なります。
ICANNからAPNIC、APNICからJPNICなどへの上位レジストリから下位レジストリに対してIPアドレスを与えることを「割り振り」と言い、プロバイダなどからエンドユーザーにIPアドレスを与えることを「割り当て」と言います。

グローバルIPアドレスは、各上位機関に割り振られたものがプロバイダーによってユーザーに割り当てられますが、その割り当て方は自動で付与されるパターン(動的IPアドレス)と、手動でIPアドレスを設定するパターン(固定IPアドレス)の2つがあります。

プライベートIPアドレスの場合

プライベートIPアドレスの範囲内で、各機器に一意の値が割り当てられます。
グローバルIPアドレスとは異なり、組織内(プライベートネットワーク)で重複しなければよいため、他の組織と同じ値になってしまっていても問題ありません。

プライベートIPアドレスにも、自動(動的IPアドレス)と手動(固定IPアドレス)の2通りの割り当て方があります。

動的IPアドレスと固定IPアドレス

動的IPアドレス

動的IPアドレスとは、プロバイダーが自動的且つ一時的にユーザーに割り当てるものを指します。多くのプロバイダーはその時空いているIPアドレスを割り当てていくため、ユーザーは接続のたびにIPアドレスが変化します。
個人向けのインターネット回線サービスやプロバイダーサービスでは、基本的にこの動的IPアドレスが割り当てられます。

固定IPアドレス

固定IPアドレスは、常に同じIPアドレスでインターネットに接続できます。
グローバルIPアドレスの場合は、プロバイダーから固定のIPアドレスを割り当ててもらう必要があり、オプション契約であることがほとんどです。法人向けサービスの場合は基本プランに含まれていることもあります。
常に同じIPアドレスでインターネットに接続できるため、IPアドレスを活用したアクセス制限なども活用可能になります。

プライベートIPアドレスの場合、ひとつひとつの機器に対して手動でIPアドレスを設定することで常に固定のIPアドレスでの接続が可能になります。

企業などで各機器のIPアドレスをしっかりと管理したい場合に活用できます。

IPアドレスの調べ方

IPアドレスは簡単に調べることができます。

グローバルIPアドレスを調べる

グローバルIPアドレスの場合、IPアドレスを調べるWebサイトを使用することで確認ができます。

一般的に利用されているサイトはこちらです。

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プライベートIPアドレスを調べる

プライベートIPアドレスの場合、WindowsとMacでは確認方法が異なります。

Windowsの場合

Windowsの場合、「タスクマネージャー」を起動し、タブの中からパフォーマンスを選択、Wi-Fi、もしくはイーサネットの項目を見るとIPアドレスが表示されます。

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またコマンドプロンプトを活用して調べることも可能です。
Windowsの検索ボックスに「コマンドプロンプト」もしくは「cmd」を入力し、コマンドプロンプトを起動させます。

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コマンドプロンプトに「ipconfig」と入力してエンターを押すと使用しているPCのプライベートIPアドレスが表示されます。

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Macの場合

Macの場合、アップルメニューの「システム環境設定」→「ネットワーク」の順に開き、「Ethernet」もしくは「Wi-Fi(TCP/IP)」を選択します。

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よくあるプライベート・グローバルIPアドレスに関する質問

グローバルIPアドレスで個人が特定される危険性はあるの?

プロバイダーが開示しない限り、個人が特定されることはありません。
グローバルIPアドレスでわかることは、使用しているプロバイダと地域までです。
警察の捜査や検察官の紹介、裁判所の開示命令といった法的な請求がない限り、グローバルIPアドレスに紐づけられている住所や氏名などの個人情報が開示されることはありません。

グローバルIPアドレスはあとから変更できるの?

動的IPの場合は、インターネット接続のたびに自動的に変更されます。
固定IPの場合は、プロバイダ事業者によります。サービスの再契約を結ぶ必要がある場合もあります。また、IPアドレスの指定はできません。

まとめ

今回はグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違いについて解説しました。
インターネットや社内ネットワークを扱っていくにあたって基本の「き」となる用語なので、これから情シスについて学んでいきたいという方はしっかりと理解しておきましょう。

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