クラウドへの接続が遅い?原因や対策を解説。クラウド時代の回線の選び方をICT SOLUTION!
最近、インターネット上はもちろんTVなどメディアでもよく耳にする『クラウド』。オンラインストレージやWebメールなど、インターネットに繋ぐだけでさまざまなサービスを提供してくれる技術だ。いまや多くの企業が業務システムやソフトウェアのクラウド化に乗り出し、その波はとどまることを知らない。しかし、社内環境のクラウド化を進めるにあたって悩みどころがインターネット回線だ。様々なツールをクラウドにしたもののなかなか繋がらない、アップロードが遅いなど「やっぱりやらなきゃよかった…」と後悔している“情シス”がここにもひとりーーー
業務ツールをクラウドサービスに切り替えてみてはや1週間…
自社でツール運用していたときと比べて管理やメンテナンスの手間も削減できたし、情シスの俺にとってはウハウハだn…
おいっ!!!
この管理画面ぜんぜん動かないじゃないか!
どうなってるんだ!
早く直せ!
えぇ~っ!
そんなこと言われたって困りますよ!
それにほら、少し待てば……ね?
アップロードできたじゃないですか
そういう問題じゃないだろう!
キミが“クロウト”のほうがいいっていうから導入したんじゃないか! こんなに動作が遅いなんて聞いてないぞ! しかも、システムにアクセスできないときもあるじゃないか!
部長、クロウトじゃなくて「クラウド」です!
ク・ラ・ウ・ド!
…あぁっ!すみません!そんなに怒らないでっ!
一体、クラウドを快適に利用するにはどうすればいいんだ!?
ITトラブルに嘆くそこのキミ!
えっ…!あ、あなたはたしか…
情シスマン!?
また会ったな!なに?
クラウドサービスが快適に利用できない?
キミの会社の回線は以前、
USEN GATE 02 の「プレミアインターネット」にしたはずだが…
あ!それ、他の回線に変えちゃいました!
業務システムクラウド化の稟議が通ったけど、
コスト削減しろって言われて、安いインターネットに切り替えたんです!
キミは何もわかっていないようだな…
コストも大切だが、クラウドを快適に利用するためにはインターネット回線の品質が鍵を握る!以下のポイントを踏まえて、回線の見直しをするぞ!
調査
- クラウド化が進むとインターネットが遅くなる要因とは
- クラウド時代に最適なインターネット回線の選び方とは
クラウドへの接続が重い。その理由とは?
Microsoft 365 や Google Workspace への接続が重くて業務にならない、ファイルサーバーにつながらない…といったクレームが現場から入ることはないだろうか?
ここ数年の働き方改革などで企業のクラウド化は一気に加速している。今まで回線速度に何も問題がなかったとしても、基幹システムや業務システムをクラウド化するとトラフィック量※が増え、それらを処理しきれる回線が必要になる。回線品質が不十分だと操作やレスポンスが遅くなってしまうことで、SaaSなどのクラウドへの接続が以前よりも遅く感じるようになってしまうのだ。
※トラフィック量…インターネット回線上を流れているデータの量
遅くなる原因は大きく分けて2つ、インターネット回線の品質とネットワーク機器の処理速度だ。
インターネット回線が原因
クラウドサービスは、インターネットを通じてデータのやり取りが行われる。従来、社内ネットワークの中でファイルサーバーなどへアクセスできていたものが、クラウド化によって社内ネットワークの外(インターネット)への通信が大きく増えることになった。インターネットの通信帯域が不十分である場合、その大きく増えたトラフィックに耐えられなくなってしまう。
また、安定性という観点も重要だ。契約している帯域が十分だったとしても、ベストエフォート型や共有回線であった場合、他のユーザの使用状況などに影響を受け十分な帯域が確保できないケースも。十分な帯域が安定して使用できる状態になっているのが望ましい状態である。
クラウドへの接続が重いときは、まずは契約している回線の帯域と種類(ベストエフォートor帯域保証、専有型or共有型)を確認しよう。
ネットワーク機器が原因
インターネットの窓口になるルーターなどのネットワーク機器の処理速度も重要なポイントだ。たとえインターネット回線を高品質なものを使用していたとしても、ルーターのスループットが低いとそれが足を引っ張ってしまい、本来の帯域を活用できなくなる。
ネットワーク機器に接続する社員のクラウド利用も十分処理することができ、なおかつ、セキュリティ対策を実装しても影響がでないだけのスペックがある機器を使用してるかは確認しておこう。
意外と見落としがちなのがネットワーク機器のスペックだ。
高品質のインターネットに変えてもまだ重いな…と感じる場合には、ルーターやハブ、UTMなどがボトルネックになっているかもしれない。
そもそもどこが要因かわからない…というユーザーは USEN GATE 02 が無料配布しているチェックリストを使うといいぞ。
なるほど。うちは回線を安いものに変えたからなのかな…
とりあえず、うちの会社どうしたらいいか教えてください!
クラウドへの接続が遅いときの対策とは
まずは、自社のボトルネックがどこなのかを調べよう。
そのうえで、回線やルーターのスペックを、現在の使用状況に耐えられるものに変更していくことが重要だ。
最適なインターネット回線を選ぼう
クラウド時代におすすめしたいインターネット回線は専有型と呼ばれるインターネット回線だ。
専有型とは、1本のインターネット回線を1社(1ユーザ)で独占して使用できる契約形態であり、自社のみがその回線を使用できることで他のユーザの影響を受けにくい=安定的な通信ができる。
単純に契約帯域を上げるより、専有型で必要帯域分だけ契約したほうがコストを抑えられるケースも多いため、回線の切り替えを検討する際には、候補の一つに加えるとよいだろう。
おすすめは専有型回線である USEN GATE 02 のインターネット回線「プレミアインターネット」だ。
以下、矢野経済研究所のプレミアインターネットと他回線の比較結果を見てみよう。
用語
- スループット…途中のネットワーク機器での伝搬処理などを含んだ実質的なデータの転送速度
- Pingコマンド…ネットワークが正常に繋がっているか確かめるコマンド
- RTT値…ラウンドトリップタイムの略。ネットワーク上で信号を発してから応答が返って来るまでの時間を指す
速度に申し分ないといわれる1Gbpsの回線でも、
実はこれだけ差がある!
クラウドを快適に利用するためには、
まず「安定して通信速度の速い回線」を使うことだ
もうここからつまづいてますね、うちの回線…
たまに回線が速いときもあるんですけど、接続が途切れたりしてこれもみんなのイライラの原因なんだよなぁ
また「共有型」は、『輻輳(ふくそう)』の影響を受ける可能性もある
ふ、ふくそう…?
どっかで聞いたような…?
輻輳とはインターネット回線上に多量のトラフィック(通信)が集中することで、渋滞状態になり速度が落ちることだ!
詳しくは輻輳について解説したこちらを見てくれ!
この『輻輳』が回線の安定性にも影響してくる
解決にはやはり高品質な通信ができる回線を選ぶ必要がある ONU※を借りるぞ!
光ファイバーテイル!
※ONU:オフィス側にあるインターネット回線の終端装置
光ファイバーテイル
通常は光ファイバーを束ねたようなウィップ型ソード。ひと振りでネットワークにまつわるアレコレを解決できる。柄の先端にLANコネクタのような装飾がついており、スイッチのように押し込むとデータセンターとのコネクト、引き出すとLAN構築、天に向けるとクラウドを呼び出すことが可能。
ONUに光ファイバーテイルを振りかざす情シスマン。
ガキィィィィン!!
衝撃音とともに青い光が生じ、あたりがトンネルのような空間に切り替わった。灰色の霧が広がり、薄暗い。しばらく進んでいくと、トンネルの先に光が渦巻く、 プロバイダ側の終端装置が見える。その手前に見覚えのある男の影があった。
ククククッ…!
また会ったな!情シスマンだったか?
挨拶が遅れたな!私はDr. プロトコルだ!
おまえ、何が目的だ!
さっさとここから出ていけ!
(光ファイバーテイルをかざす)
いけっ!プレミアインターネット !
稲妻が走り、青い光が宿った光ファイバーテイルを振り下ろすと、トンネル空間が崩れ去り、穏やかな水色の空間、USEN GATE 02『プレミアインターネット』が広がった。
クククッ!回線が切り替わるのは予測済みだ!
……!?何かがおかしい…
まさかルーターにも原因があるのか…!?
最適なルーターを選ぼう
クラウド時代では、処理速度が高いルーターを選定する必要がある。
回線のスループットにあわせたルーターを使用していても、セッション数※が少ないと遅延の原因になることも。
どのくらいのスペックが必要かは利用状況によって異なるため、専門家に相談することをおすすめする。
※セッション数:ネットワーク接続が確立されてから切断するまでの一連の通信のこと。
Webページへのアクセスはもちろん、アプリケーション利用などでも増大する。
例えば、50人の会社で1人50セッションをはるWebサイトを3つ閲覧していたとしたら、50×50×3=7,500セッションが必要となる
はじめ、聞こえているならルーターを調べろ!
そのルーターは何年製だ!?
まさか家庭用じゃないだろうな!セッション数を調べろ!
い、いくらなんでも家庭用ではないですよ!
さすがに50人規模だし…んーと、発売は5年以上前?
DP社製のやつで…セッション数4000くらいです!
セッション数が少なすぎる!原因はそれだ!
いくぞ!トラフィックサーチャー!
Wi-Fiサーチャー
情シスマンのベルト部分についているWi-Fiルーター型のサポート武器。アクセスポイントを立てるだけでなく、トラフィックスカウターとしても役に立つ。
ナニッ…!?
Dr. プロトコル謹製のルーターがッ!
残念だったな!ルーターを最新のものに変えさせてもらった!
セッション数の穴をつくとはな…!覚悟しろ!
チッ…!この借りは返すからな!
退散! (ブォン)
──── そして会社にて ────
そんな…ルーターも原因だったなんて…
盲点になりやすいところだな!
回線のスループットにあわせたルーターを使っていても、セッション数が少なければネットワーク遅延の原因となる トラフィック量や同時接続数が増加するクラウド利用環境においては、処理能力の高いルーターを選ぶことも大切だ
でもこれでクラウドへの接続もサクサクになりましたよね!
そうだな!
強い情シスが企業を伸ばす!
また会おう!さらばだ!
解決
情報セキュリティ対策はどこから手を付けていいのか、また、どこまでやればいいのか判断が難しいもの。特にクラウドサービスを快適に利用するためには、インフラであるインターネット回線の品質が重要だ。安いものほど回線を分岐させて複数のユーザでシェアしている場合が多い。そのため、輻輳が起こりやすく速度も低下しやすい。回線を選ぶ時や見直す時は、以下の3つのポイントに気を付けよう。
1.「通信速度の速い回線」を選ぶ
2.「安定性の高い回線」を選ぶ
3.「処理能力の高いネットワーク機器」を選ぶ
とにかく安定した回線が欲しい、回線導入をまるっとお任せしたいという情シスは、USEN GATE 02 の1社専有型のインターネット回線『プレミアインターネット』を使ってみてほしい。
- 1社専有型の光ファイバで高速、快適なインターネット環境を提供
- 回線&ISPの自社一括提供でオフィスからインターネットまでダイレクトに繋がる
- 高額なシステムを使わず、敷設コスト削減で利用しやすい料金に
- DNSホスティング、監視など情シス担当者をバックアップするテクニカルサポート、オプションも充実
本記事の著者
情シスマン
本メディアの主人公。職業はヒーローで、趣味はトラフィック監視。様々な武器を駆使して情シスにまつわる問題や悩みを解決している。ITをよく知らないのに、情シス担当になってしまった人の味方です。いや、正義の味方じゃなく、正義そのもの。困っている人がいたら、助けたいお人よし。