オフィス移転時のネットワークトラブルを回避せよ!インフラ移設をICT SOLUTION!
世の中の多くの会社でテレワーク導入が加速し、「ロケーションを制限されずに働ける環境」を獲得した企業が次のフェーズに移行している。当たり前だったオフィスの在り方を見直す時代を迎えているのかもしれない。テレワークへの移行が進むにのまえの会社の子会社も、オフィス縮小に向けて動き出す。しかし引継ぎが曖昧な中での事務所引っ越しは困難が山積み。巻き込まれたにのまえに、また頭を抱える日々が待ち受けているのだったーーー
やあ、はじめくん。
ちょっと相談なんだが…
昨年末にうちがM&Aして子会社化したアプリ開発会社があるだろう?
えっ、子会社化?
アプリ開発会社??
なにを驚いている、まさか知らないんじゃないだろうな?
ま、まさか部長、知ってますよ(昨年末バタついてたのはそれのせいか、知らないなんて言ったら大変だ、話をそらさないと…)。
その子会社がどうかしたんですか?
うむ、あそこがな、家賃節約のために移転することになりそうなんだ。テレワークでオフィスに人がいないのに、高い家賃を払うのはもったいないしな。
なるほど、それでどこに移転するんです?
何も決まってないんだよ!
でも近いうちにやることになるだろうから、準備だけは万全にな。
ついでにどうせなら古くなった機器は新しいものに変えてもいいんじゃないか、家賃も浮くことだし。
まあ、いつもの通り万事よろしく頼むぞ。
えー・・・って、え?!
なんで僕が子会社の移転の事考えないといけないんですか?!
だいたいアプリ開発会社なんだから、システム担当の一人や二人、いるはずでしょう。
その人たちにやらせればいいじゃないですか!
うむ、それなんだが…実はね、M&Aの後に子会社で働いていた二名のシステム担当が辞めたそうだ。
子会社のシステム部の部長が私の弟なんだがね、嘆いていたよ~。
部長の弟か…部下が二人も辞めるなんて、兄弟そろって似ているのかもな…。
急に移転とか言われてどうしたらいいんだ…
どうした、はじめ!何やら困ってるようだな!
あっ、情シスマンさん!来てくれたんですね、助かります!
実はかくかくしかじかで…
なるほど、いきなりオフィス移転のネットワークをなんとかしろと言われたんだな。
オフィス移転時のインフラ移設は注意深くやらないとトラブルにつながるぞ!
まずは、どんなネットワークトラブルがあるか把握していこう。
調査
- 現状のネットワーク構成を把握したい
- 今後加わる変更もきちんと更新して最新版を保ちたい
- 専門知識のある情シス担当がいない中でも障害対応を迅速に行いたい
よくあるオフィス移転時のネットワークトラブルとは
オフィス移転時によく起こるネットワークトラブルを紹介していくぞ。
サーバーや社内ネットワークの構成などを把握できておらず、同じように業務開始できない
よくあるのが、今のネットワーク構成を把握できておらず、既存で使用しているシステムやネットワークにつながっている各種機器を移転前と同じように使用することができず、業務が止まってしまうことだ。
会社規模が大きくなったり、業務内容が複雑化しているような会社で起こりやすく、実際に移転した後に「あれ、なんでこれつながらないの?」といったことになる。
普段から自社のネットワーク構成などをしっかりと管理できていないため、配線・接続ミスなどが起こったり、情シス側で把握できていない機器などが存在してしまうことが要因だろう。
インターネット回線などの手配が遅れ、業務に支障がでる
契約しているインターネット回線をそのまま使う場合でも、移転を機に契約の見直しを行う場合でも、新しいオフィスで検討しているインターネット回線が使用できるかどうかは早めに確認する必要がある。
余裕をもってインターネット回線事業者に相談できていればよいが、移転するギリギリに相談すると機器の調達や現地工事の調整などにより納品(稼働)までに時間がかかることも。
契約内容によっては、電話回線などと併せたプランになっているケースもあり、インターネット回線を切り替えたら電話が使えなくなった…なんて話も聞くぞ。
今やインターネットは事業に不可欠なインフラである。オフィス移転が決まったらなるべく早くインターネット回線事業者に相談しよう。
トラブルに対応できる担当がいない
綿密に準備をしたとしても、何かしらのトラブルが起こってしまうこともある。
移転計画や準備、設計は完ぺきだったけど、引っ越し時にネットワーク機器に衝撃が加わり正常作動しなくなってしまった…なんてケースも。
物理的なトラブルも起こることを想定し、トラブルに対応できる担当(もしくはパートナー企業)がいないと、業務開始までに時間を要してしまう。
普段から自分が見ている自社ならまだしも、M&Aで新しく子会社になった会社のネットワーク移転なんてトラブルしか起きない気が…
僕は何を準備したらいいんですか?
そうだな。では、一般的に情シス担当が対応しておきたいことを教えておこう。
オフィス移転で情シスが準備すること
オフィス移転時のネットワークトラブルに巻き込まれないために、情シスが準備しておきたいことや会社として対応しておきたいことを解説するぞ。
ネットワークの見える化(ネットワーク構成の把握)を行う
まずはネットワーク構成を把握することが最初のステップとなる。
たとえばISP(インターネットサービスプロバイダー)や回線の業者についての確認だ。
複数あるかもしれないし、この際、なるべくまとめてしまってコスト削減を図る、ということも考えられる。それと回線速度、現行足りているか、今後もそれでいいかなどそもそものインターネット品質が今の業務内容に合っているかも確認したいところ。
ネットワーク機器の設定について、バックアップがあるか、あるいは資料に残っているか、それがないとひとり情シスが対応するにはかなりきびしい。
ISPの手配に必要なので、使っている固定IP数も把握しておく必要がある。
ネットワークの手配
現在オフィスで利用している回線の種類や契約プラン、回線数を把握しつつ、新しいオフィスでの利用状況やレイアウトなどを想定して、今のままの契約でよいのか、違う回線事業者に切り替えるのかなども検討したいところ。
オフィスのレイアウトや働き方が変わることで、Wi-Fiのアクセスポイントを新たに増設したりしないと行けない場合もあるため、新しいオフィスでどのように働くのかを想定しながら手配を進めたい。
移転先の現場確認なども含めて、相談から納品までは半月から1ヵ月ほどかかるため、早め早めに相談しよう。
サーバーの移設準備や移転後における運用形態の検討
ファイルサーバーやWebサーバーなど、現在使用しているサーバーには何があるのか、オンプレミスなのか、レンタルサーバーなのか、はたまたクラウド基盤を使っているのかなど、利用しているサーバーや運用形態、用途を把握する必要がある。
オンプレミスであれば、移転の際に機器の新調を検討したり、クラウド化を検討するのもよいだろう。
サーバー周りをしっかりと把握することで、移転をスムーズにするでなく、クラウド化などの検討もしやすくなるのだ。
PCなどの再設定準備やマニュアル作成
PCやプリンターなど、ネットワークを移転することで再度設定が必要になるケースがある。移転を機にPCやプリンターが増設・新調されたり、回線を変更することで電話番号などが変わったりすることもあるため、事前に新しいオフィスになることで変更されることなどはリストアップしておくとよいだろう。
また、それぞれの社員にPC設定を行ってもらう場合は、手順などをマニュアル化し、滞りなく再設定できるようにするのも情シスの仕事だ。
バックアップをとる
移転の際に何が起こるかわからない。持ち運ぶときに破損してしまって…なんてこともある。
サーバー内にあるシステムやデータベース、PC内に格納されているファイルなど、事業継続になくてはならないものについては、必ずバックアップをとろう。
はあ、目が回りそうだ…自社の管理だけでも大変なのに、子会社の移転なんて、そこまで手が回りませんよ、きっと…。
そうだな、はじめ。しかもまだまだ確認しなきゃいけないことはあるぞ。数ある確認項目のうちの一部だけ見せてやろう。
まずはこれを見よう!移転チェックリスト
オフィス移転の場合、情シス担当者もやることがたくさんあるので、何から準備したらいいか、準備に不足はないかわからなくなることもあるだろう。
最低限チェックしておくべきことは以下の通りだ。
オフィス移転に必要なチェック項目
分類 | 項目 | 概要 |
---|---|---|
現状把握 | 利用しているIT機器の把握 | F/W・ルーター・スイッチ・AP・HUB・サーバーなど利用している機器をチェックする。 |
ネットワーク環境の把握 | 回線速度や問題点、セキュリティ環境の調査を行う | |
移転時の構想を設計 | 働き方の洗い出し | 移転後に実現したい働き方を社内で共有し、実現する上で必要な条件を洗い出す。 |
WBSの策定 | 関連部署とそれぞれの実施内容を決定 | 関連部署と作業内容の洗い出しを行い、実施内容を決定する。 |
大日程から詳細の日程までを決定 | 作業順序を決定し、大日程から詳細の日程迄のスケジュールを決定する。 | |
ネットワーク構成 | インターネット回線の選定 | セキュリティや回線速度、その他サービスを参考に選定 |
サーバーのロケーション選定 | データセンターを用意するか、パブリッククラウド、プライベートクラウドを利用するか決定 | |
VPN構成見直し | テレワーク利用者が増加に合わせたVPN構成の見直し | |
社内LAN設計 | 利用者数に合わせた社内LAN設計を実施 | |
NW機器 | 構成にあった各機器の購入・レンタルを手配 | |
電話環境 | 電話環境 | 電話環境の構築、ビジネスフォン電話・携帯電話内線化を実施するか確認 |
その他 | 入退室管理システムの選定・受付システム・会議室予約システム・放送設備etc | その他必要な項目の確認 |
もっと詳しく知りたい!という情シス担当向けに、オフィス移転時のインフラ作業について解説したお役立ち資料があるぞ。
移転が決まったら、一度目を通しておくとよいだろう
移転を機に見直したいネットワークとは
オフィス移転は、様々なものを見直すいいきっかけだ。その中でもインターネット回線の見直しは一番おすすめしたい見直しポイントである。
働き方改革によるクラウド化の浸透は、インターネットにおけるトラフィック量を増大させた。
「特定の時間に遅くなる」「Microsoft 365 などのクラウドに接続するとき重い…」「Web会議が止まったりする」など、通信が重いなと感じる場合は、移転を機に見直してみよう。
インターネットを使ったやり取りが多く、通信するデータ量も多い企業の場合、「専有型」のインターネットの方が遅延が少なく済む可能性がある。
今使っているインターネット回線に不満がある場合は、契約プランやインターネット回線の種類(共有型なにか専有型なのか)を確認して、専門業者に相談してみよう。
うちの会社は USEN GATE 02 の専有型回線「プレミアインターネット」 を使っているから、子会社も同じもの使えばいいか!
利用状況などにもよるが、アプリ開発のようなデータ通信が多い企業なら、プレミアインターネットがおすすめかもしれないな!
移転前に導入しておきたいサービスややっておくこと
移転をスムーズに進めるために導入しておきたいサービスを紹介するぞ。
「見える化サービス」でネットワーク構成をしっかり把握
今回のように、ネットワーク構成などをしっかりと把握できていない場合、「USEN GATE 02 ― ICT見える化サポート ―」を活用することをおすすめしたい。
ICT環境調査を行うことで、ネットワーク構成等を明確化にし、ネットワーク構成図を作成してもらえる。
準備で一番重要な現状把握を任せることができるため、余裕をもった移転をすることができるぞ。
専門業者のサポート
ネットワークの移転を総合的にバックアップしてくれるネットワークに強い専門業者にサポートを頼むのも重要だ。
ネットワークの移転には専門性が必要となり、移転時にインターネット回線やサーバーの見直しを行うことも考えると、ネットワークに強い専門業者にサポートを依頼するのがよいだろう。
準備段階からサポートに入ってもらうことで、漏れなく現状把握も実施でき、トラブルのない移転を叶えることにつながる。
USEN GATE 02 ではオフィス移転支援サービス を実施している。
インターネット回線の手配、サーバーの移設、社内LAN環境の構築、セキュリティ対策の再設計など、移転時のオフィスネットワークづくり全般をまるっとサポートしている。
インターネット回線は、法人向けの高品質回線を取り揃えており、サーバー周りはオンプレでもクラウドでもどちらでも対応可能だ。
まずは一度相談してみるとよいだろう。
それに移転後のことも考えないとな。今後加わるだろう変更もきちんと更新して、最新版を保つことが必要だ。障害対応だってしなくちゃならないが、情シス担当がいないとなると、はじめが子会社のヘルプデスク的なこともやらなきゃならなくなる。
こ、こんなに!?絶対無理です。体が二つあったって、たぶんできないですよ!
そのとおり、だからこそ「USEN GATE 02 ― ICT見える化サポート ―」を紹介したんじゃないか。 「ICT見える化サポート」なら、いまあげたことを全部やってくれるぞ。
ぜ、全部ですか、ほんとに!?
うむ、ICT環境調査でネットワーク構成を明確化してくれるし、問い合わせについても、ヘルプデスクが24時間365日対応してくれるぞ。障害対応もOK、保守事業者への故障手配も実施してくれるんだ。
す、すごい、子会社だけじゃなく、うちの会社にも導入したいくらいだ。
ハハハハッ、それじゃ、はじめの仕事がなくなっちゃうじゃないか。
よし、これで解決だな、また会おうはじめ、さらばだ!!
解決
拠点の統廃合や移転への対応など…さまざまな変化への対応が必須なのが現在の情報システム担当者。
DXが加速度的に進む世の中において、オンプレミスのシステムのクラウド化、セキュリティの強化、レイアウト変更など、移転時に検討されることは多い。
ミスは許されず、復旧は最速で…等々、求められるものが多すぎる。そんな現状の中、「USEN GATE 02 ― ICT見える化サポート ―」を活用することによって、移転をスムーズにしつつ、情シス部の人材育成や引継ぎ時にかかる+αの工数を削減することも叶えるこおとができる。
今後の企業の業務属人化脱出のカギになるだろう。
- お客様のICT環境(環境・機器・ネットワーク)を調査し、ネットワーク構成等を明確化
- 調査に基づき、お客様「個別」の保守手引書を作成
- ICT環境の変更等に対して、サービスマネージャが保守手引書を変更・管理
※その他、一元受付/故障切り分け/故障手配・取次/月次レポート等、企業の「もう一人情シス担当がいたらスムーズにできるのにな」に対応可能です。
本記事の著者
情シスマン
本メディアの主人公。職業はヒーローで、趣味はトラフィック監視。様々な武器を駆使して情シスにまつわる問題や悩みを解決している。ITをよく知らないのに、情シス担当になってしまった人の味方です。いや、正義の味方じゃなく、正義そのもの。困っている人がいたら、助けたいお人よし。