Gemini Enterprise とは?Gemini との違いや機能、料金プランを徹底解説
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「あの資料、どこにあったっけ?」
「情報が多すぎて最新版が見つからない」
「チャットやメールで共有されたはずの情報がどこにあるか分からない」
このように、社内の情報探しに貴重な時間を奪われていませんか?
多くの企業で、日々役立つドキュメントが作成される一方で、「情報サイロ化」という課題が発生しています。組織内に存在するはずのデータや必要な回答を探し出すために、多くの時間と労力が無駄になっているケースは少なくありません。
こうした非効率な情報探索の悩みを解決するのが、Gemini Enterprise です。
そこで今回は、Gemini Enterprise の機能や、Gemini との違いについて分かりやすく解説します。また、料金プランについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
<この記事でわかること>
- Gemini Enterprise とは何か
- Gemini との違い
- Gemini Enterprise の機能
- Gemini Enterprise の料金プラン
※2026年9月時点の情報を掲載しています。
Gemini Enterprise とは?
「Gemini Enterprise」とは、Google が提供する、組織向けのAIエージェントプラットフォームの総称です。Gemini Enterprise に連なるサービスには、ノーコードでAIエージェントを作成できる「Gemini Enterprise app」や、エンジニア向けのAIエージェント開発基盤「Gemini Enterprise Agent Platform」などがあります。
一方で、「Gemini Enterprise」というと「Gemini Enterprise app」を指す場合がほとんどで、本記事でも「Gemini Enterprise app」について解説しています。
Gemini Enterprise の大きな特徴は、サードパーティ製品も含めた社内システムと接続し、あらゆるデータを横断的に探索できる点です。Gemini Enterprise 上で作成したAIエージェントは、社内の情報を探せるポータルのように機能します。

Gemini Enterprise app | Gemini Enterprise Agent Platform | |
|---|---|---|
サービス概要 | ノーコードで簡単にAIエージェントを作成できる「アプリケーション」 | 高度なAIエージェントを構築するための「開発基盤」 |
対象ユーザー | 営業やバックオフィスなどビジネス職 | エンジニアやIT担当者などの開発者 |
主な利用用途 | 社内データの検索・分析、文章や資料の作成、定型ワークフローの自動化 | 自社独自の複雑なAIエージェントの開発やデプロイ、管理 |
開発方式 | ノーコード | ローコード/プロコード |
料金体系 | 1ユーザーあたりの定額サブスクリプション | コンピューティング、ストレージ、APIリクエスト数等に基づく従量課金制 |

Gemini との違い
Gemini Enterprise はサードパーティ製品との連携が可能
Google が提供する類似サービスに「Gemini アプリ」があります。一般的に「Gemini」と言われているサービスで、個人向けには Google アカウントで、法人向けには Google Workspace で提供されています。Google Wokrspace で提供されるものは特に「Google Workspace with Gemini」と呼称されます。
Gemini アプリが Google Workspace などの Google 製品との連携を強味としているのに対し、Gemini Enterprise は、Microsoft 365 や Salesforce といったサードパーティ製品とも安全に連携できるのが特徴です。
これにより、社内のさまざまな場所に散らばっているデータを一度に検索し、業務に必要な情報をすぐに探し出すことができます。社内の情報を参照しながら Gemini を動かせるイメージです。
Gemini アプリが一般的なチャット型の生成AIであるのに対して、Gemini Enterprise は組織での活用を想定して、AIエージェントの作成・運用にフォーカスされています。
Gemini | Gemini Enterprise | |
|---|---|---|
主な目的 | 個人の生産性向上 | 組織全体の業務プロセス自動化と高度化 |
役割 | チャット型の生成AI(壁打ち相手、文書作成補助など) | AIエージェントプラットフォーム(業務の調査、分析、実行など) |
機能の範囲 | Google 製品内での利用が中心 | Microsoft 365 や Slack、Salesforce など、サードパーティ製品との連携が可能 |
主な機能 |
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Gemini Enterprise 特有の強力な機能
Gemini Enterprise は、上記のエージェントとしての役割を果たすために、企業データ連携と業務自動化に特化した6つの機能を持っています。
- サードパーティ製品との連携
- アシスタントアクション
- お知らせ機能
- エージェントデザイナー(ノーコードAIエージェント作成)
- Gemini Notebook Enterprise
- Gemini Code Assist Standard
サードパーティ製品との連携
Gemini Enterprise は、Google 製品だけでなく、Google 以外のサードパーティ製品とも連携し、組織全体のデータを横断的に検索できる強力な機能を備えています。主な連携可能データソースは以下のとおりです。
- Slack :チャット内の過去メッセージややりとりやりとり脈解析・横断検索
- Microsoft Teams :チーム内の会話履歴やスレッド情報の参照
- Microsoft Outlook :メールの送受信履歴およびスケジュールデータの参照
- Microsoft SharePoint / OneDrive :社内ポータルやクラウドストレージ上のファイル・ドキュメント参照
- Microsoft Entra ID :外部認証基盤と連携したアクセス権限およびユーザー識別子の制御
- Box :クラウドストレージに保存された各種社内ファイルの参照・検索
- Dropbox :ストレージ内のドキュメント検索およびデータ参照
- Salesforce //HubSpot :顧客情報(CRM)、商談履歴、コンタクトログの参照
- Confluence :社内wikiやプロジェクトナレッジ、仕様書ドキュメントの参照
- Jira :課題管理、タスクの進捗状況、バグトラッキング情報の参照
- GitHub :リポジトリ内の情報、Issue 、Pull Request など開発関連データの参照
- ServiceNow :ITサービス管理(ITSM)および社内ヘルプデスクの問い合わせ対応履歴参照
アシスタントアクション
Gemini Enterprise のAIエージェントは、単に情報を提供するだけでなく、ユーザーに代わって業務アクションを実行する能力を持ちます。
例えば、「Gemini Enterprise の概要をtest@usen-ict.co.jpにメールで送信して」と指示するだけで、AIがメールの下書きを自動で作成します。2025年10月現在、AIエージェントを介して Google カレンダーへの予定登録や Gmail でのメール送信といったアクションを実行できます。
また、AIアシスタントがユーザーに代わってアクションを実行する際には、OAuth 同意※による本人認証が必須となります。これにより、AIが意図しない操作を勝手に行う心配はありません。
※ OAuth 同意とは、ユーザーがパスワードを教えることなく、あるサービスが持つ自分の情報へのアクセス権を、別のアプリケーションに安全に与えるための仕組みです。
Workflow Builder(旧 Agent Designer)によるノーコードでのAIエージェント構築
専門的なAIエージェントをノーコードで作成できる機能が提供されます。コーディングの知識がなくても、ユーザー自身が目標、手順、データソースを定義するだけで、特定の業務に特化したAIエージェントの作成が可能です。
例えば、社内規定を集約したデータソースから回答を検索したり、独自のFAQエージェントを作成したりといった活用が考えられます。
Gemini Notebook Enterprise(旧 NotebookLM Enterprise)
Gemini Notebook(旧 NotebookLM)は Google が提供するAIリサーチツールで、ユーザーがアップロードしたソース(ドキュメント、Webサイト、動画など)をもとに分析や要約、文章生成などを行います。指定されたソースに限定して推論や情報抽出を行うため、ハルシネーション(誤情報生成)のリスクを抑えつつ、資料の理解や分析を効率的に行うことができます。
Gemini Notebook Enterprise は、無料版や Pro 版(NotebookLM in Pro)とは異なり、 Microsoft Word や PowerPoint などのファイル形式にも対応しています。
さらに、Gemini Notebook Enterprise は Google Cloud のプロダクトとして提供され、Google Cloud の高度なセキュリティ機能と連携することで、組織のデータを厳格に管理することが可能です。

Gemini Code Assist Standard
Gemini Code Assist Standard は、Google が開発したAI搭載のコーディング支援ツールで、アプリケーション開発の全ライフサイクルを効率化します。Visual Studio Code(VS Code)や JetBrains などの主要な統合開発環境(IDE)※に対応し、チャット形式でコードの内容を分かりやすく解説します。
また、Firebase、BigQuery、Cloud Run などの Google Cloud サービスと連携し、各サービスに特化したAI支援を提供します。
※ 統合開発環境(IDE)とは、ソフトウェア開発に必要なツール(コードエディター、コンパイラ、デバッガなど)を一つに統合したソフトウェアです。
Gemini Enterprise の料金プラン
Gemini Enterprise には、基本的な機能を提供する「Gemini Enterprise Standard」と、より高度なクォータ※とストレージを提供する「Gemini Enterprise Plus」、「Gemini Notebook Enterprise」の単体プランの3種類が提供されています。
※クォータとは、利用可能なリソースの最大量(例:データ量、使用回数など)のことです。
どちらのライセンスも最低1ユーザーから利用を開始でき、柔軟な導入が可能です。また、30日間の無料トライアルも用意されており、導入前に実際の機能や使用感を検証することができます。
Gemini Enterprise Standard | Gemini Enterprise Plus | Gemini Notebook Enterprise | |
|---|---|---|---|
価格(年契約) | $30(1ユーザーあたり/月) | $50(1ユーザーあたり/月) | $7.5(1ユーザーあたり/月) |
最小ライセンス数 | 1 | 1 | 15 |
機能 |
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企業が重視するセキュリティとアクセス権の原則
ここでは、企業がAIプラットフォームを導入する際に懸念する情報セキュリティとデータアクセス権について解説します。
既存のアクセス権がそのまま適用される原則
Gemini Enterprise は、様々なデータソースから情報を見つけやすくしますが、ユーザーに新たなアクセス権を付与するわけではありません。
各データソース(Google ドライブや Gmail など)で設定されているアクセス権がそのまま適用されるため、Gemini Enterprise 上で個別に設定は不要です。つまり、ユーザーは自身が閲覧を許可されているドキュメントや情報にしかアクセスできません。
データ利用に関するプライバシー保護
利用者が Gemini Enterprise に入力した情報や検索内容は、Google のAIモデルのトレーニングに使用されることはありません。これにより、企業は機密情報を安心して利用できます。
また、付属する Gemini Code Assist Standard でも、ユーザーが入力したコードやプロンプト、それに対する回答は Google のモデルトレーニングに使用されません。
ID認証(ユーザー認証)の柔軟性
Gemini Enterprise 利用時にはユーザー認証が必要ですが、その構成において柔軟性があります。
サードパーティ製IDプロバイダー認証
Gemini Enterprise では、Google Workspace だけでなく、Microsoft Entra ID(旧 Azure Active Directory)や Okta などのサードパーティ製のIDプロバイダーでの構成も可能です。
サードパーティ製のIDプロバイダーを利用する場合、OpenID Connect(OIDC)または SAML 2.0 をサポートしている必要があります。認証設定には、Google Cloud のWorkforce Identity 連携(WIF)を利用します。
Workforce Identity 連携(WIF)とは、Google Cloud において、自社の外部IDプロバイダー(Microsoft Entra ID や Okta など)を利用して、従業員やパートナーなどのユーザーを認証し、Google アカウントを作成・同期することなく Google Cloud のリソースに安全にアクセスさせるための仕組みです。これにより、ID管理の一元化とセキュリティ強化、運用負荷の軽減が実現します。


Gemini Enterprise の利用に必要なロール
Gemini Enterprise の設定および利用にあたっては、Google Cloud の Identity and Access Management(IAM)ロールが必要です。アプリケーション管理者と利用ユーザーで必要なロールは以下のとおりです。
アプリケーション管理者 |
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|---|---|
アプリケーション利用ユーザー |
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その他、IDプロバイダーを構成する場合は別途組織ロールが必要になります。
多くの企業が「社内のどこかにあるはずの情報が見つからない」「データが様々なツールに散在している」といった課題に直面しています 。Gemini Enterprise は、こうした情報のサイロ化を解消し、組織全体の生産性を向上させるための強力なソリューションです。
「情シスマン」を運営するUSEN Smart Worksは、Google Cloud のパートナーとして、Gemini Enterprise や Gemini Notebook Enterprise の導入から活用までを支援します。ぜひお気軽にご相談ください。
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