GATE02のロゴ企業のICT環境や情シスの課題・お悩みを解決するメディア
  1. トップ
  2. ITコラム
  3. グループウェアとは何か?主な機能紹介から、選定のポイントや主要サービスの比較まで、分かりやすく解説
column_12024.11.15

グループウェアとは何か?主な機能紹介から、選定のポイントや主要サービスの比較まで、分かりやすく解説

著者:情シスマン
image

グループウェアとは何か?

グループウェアは、情報共有やコミュニケーションを支援するソフトウェアで、スケジュール管理、メール、文書管理、掲示板などの機能を持つツールを指します。

企業や団体の共同作業を支援し、メンバー間のコミュニケーションを円滑にし、情報を効率的に共有します。これにより、進行状況の確認、意思決定の迅速化、ワークフローの最適化を実現します。特にリモートワークの増加に伴い、場所を問わずに使用できるツールとして注目されています。

グループウェアが求められる背景

body

なぜいまグループウェアが求められるのでしょうか?その答えは「現代の働き方の変化」にあります。

  • リモートワークの増加:新型コロナの大流行以降、リモートワークが急速に広がりました。
  • 情報量の増加:現代社会では情報が爆発的に増えており、その管理や共有が難しくなっています。
  • ワークフローの効率化:業務効率化は、どの企業でも追求される目標です。
  • チームのコミュニケーション強化:グループウェアは、メンバー間のコミュニケーションを促進します。

グループウェアの主な機能

ここでは、グループウェアの主な6つの機能についてわかりやすく紹介します。

機能

概要

スケジュール管理

個々のスケジュールを共有し、全員が互いの予定を把握できるようにする機能

プロジェクト管理

タスクの割り振り、進捗率の確認、期限管理などによってプロジェクトの進行状況を一元管理することができる機能

ファイル共有

メールでファイルをやり取りする手間を省き、ドキュメントや画像、動画などのファイルをメンバー間で簡単に共有できる機能

設備予約

会議室や共有機器などの設備の予約状況を一覧で確認したり、予約を行うことができる機能

コミュニケーション

メンバー間のコミュニケーションを円滑にするチャット機能や掲示板機能

ワークフロー

経費精算や休暇申請などをフォームを通じて申請し、承認者が一元的に管理・承認できる機能

グループウェアのメリット

次に、グループウェアのメリットとデメリットを紹介します。まずはメリットからです。

社内ポータルとしての役割

グループウェアは、企業の社内ポータルとして機能します。社内のニュース、お知らせ、マニュアルなど、必要な情報を一元的に提供することができます。これにより、情報の行き来がスムーズになり、企業の業務効率が向上します。

コミュニケーションの活性化

チャット機能や掲示板機能を通じて、リアルタイムのコミュニケーションを活性化させることができます。これにより、メンバー間の意思疎通が円滑になり、より迅速な意思決定や問題解決が可能になります。

情報共有の効率化

グループウェアを使用すると、ファイルやスケジュール、タスクなどの情報を一元管理し、すべてのメンバーと共有することができます。これにより、情報の取り扱いが効率化され、作業の二重化や誤解を防ぐことができます。

テレワークの推進

リモートワークやテレワークが増える現代において、グループウェアはその推進に欠かせないツールです。場所を問わずに情報共有やコミュニケーションを可能にし、適切なワークバランスを保つことを支援します。

コスト削減

グループウェアを導入することで、業務に関する無駄な時間やコストを削減することができます。例えば、紙ベースの文書管理から電子化に切り替えることで、印刷や配送のコストを削減することができます。

グループウェアのデメリット

次に、グループウェアのデメリットを紹介します。グループウェアは多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも知っておくことが重要です。

導入や浸透にはコストがかかる

グループウェアの導入には初期投資が必要です。また、全従業員が効果的に使えるようになるまでには時間がかかる場合もあります。そのため、導入後すぐに効果が出るとは限らず、一定のコストと時間を見越して導入する必要があります。

社員教育が必要

グループウェアの機能をフルに活用するためには、従業員一人ひとりがその操作方法を理解し、使いこなす必要があります。そのため、教育やトレーニングの時間とコストを考慮する必要があります。

情報漏えいのリスクが高まる

グループウェアは情報を一元管理するため、不適切な管理やセキュリティ対策が不十分な場合、情報漏えいのリスクが高まる可能性があります。そのため、情報の管理方法やセキュリティ対策に十分な注意を払う必要があります。

グループウェアの導入形態

グループウェアの導入形態は、一般的に、「オンプレミス」と「クラウド」の2種類があります。ここからは、それぞれの導入形態の特徴について解説します。

オンプレミス型のグループウェアの特徴

「オンプレミス」は、企業が自社のサーバーにグループウェアをインストールし、運用する形態を指します。この形態のメリットは、自社で全てのデータを管理でき、セキュリティ面での細かな設定が可能な点です。しかし、導入には初期費用がかかり、サーバーの保守・管理も自社で行う必要があります。

image
オンプレミスについて詳しく知りたい方はこちら
オンプレミスの意味を分かりやすく解説!クラウドとの違いを比較
関連記事を見る

クラウド型グループウェアの特徴

「クラウド」は、インターネット経由でグループウェアを利用する形態を指します。クラウドサービスのプロバイダーがサーバーを管理し、企業はそのサービスを利用します。初期費用が低く、サーバーの保守・管理が不要なため、手軽に開始できます。また、場所を問わずにアクセスできるため、リモートワークにも適しています。ただし、データはプロバイダーが管理するため、セキュリティ面での設定はプロバイダに依存します。

現在、より広く導入されているのはクラウド型のグループウェアです。

image
クラウドについて詳しく知りたい方はこちら
クラウドとは? 今さら聞けない基本からメリット・デメリットまで解説
関連記事を見る

グループウェア選定のポイント

それでは、実際にグループウェアを導入する際には、どんなことに注意すべきなのでしょうか。以下の5つの項目で解説していきます。

導入の目的は何か

まずは、グループウェアを導入する目的を明確にしましょう。情報共有の効率化、コミュニケーションの改善、業務プロセスの自動化など、目的によって必要な機能は変わります。

自社の環境や業務に適しているか

自社の業務フローに合致した機能があるか、またはカスタマイズ可能かどうかを確認しましょう。また、既存のシステムとの連携性も重要なポイントです。

誰でも操作しやすいか

グループウェアは全員が使うツールなので、直感的に操作できるユーザーインターフェースが求められます。研修や教育の手間を減らすためにも、使いやすさは重要な選定基準となります。

コストはどのくらいかかるか

導入コストだけでなく、運用コストや保守費用も考慮に入れましょう。また、クラウド型やオンプレミス型のどちらを選ぶかによってもコストは変わります。

セキュリティ対策がどの程度なされているか

情報漏えい対策は必須です。パスワードポリシーやアクセス権限の設定、暗号化技術など、セキュリティ対策がしっかりと行われている製品を選びましょう。

代表的なグループウェア製品

body

ここでは、代表的なグループウェア製品について解説します。前述した選定ポイントに注目しながら、自社に最適なグループウェアを選んでください。

Google Workspace

Google Workspace(旧称 G Suite)は、世界中の企業や団体で広く利用されているビジネスツールです。Google が提供するクラウドベースのビジネスツールの一連のパッケージで、メール、カレンダー、ドキュメント作成、ストレージ、ビデオ会議など、業務に必要な機能が幅広く揃っています。

Gmail

企業向けに提供される Gmail では、自社ドメインのメールアドレスを使用でき、プロフェッショナルなコミュニケーションを実現します。

Google カレンダー

Google カレンダー では、自分のスケジュール管理はもちろん、他のメンバーの予定を確認したり、会議の予定を共有したりすることも可能です。

Google ドライブ

Google ドライブ には、無制限のストレージが提供され、ファイルを安全に保存・共有できます。また、どこからでもアクセス可能なため、リモートワークにも対応しています。

Google ドキュメント、Google スプレッドシート、Google スライド

これらのツールを使えば、文章、表計算、プレゼンテーションなどをオンラインで作成・編集できます。複数人での同時編集も可能なため、チームでの作業効率が大幅に向上します。

Google Meet

ビデオ会議ツールの Google Meet を使えば、どこにいても顔を合わせたコミュニケーションが可能です。リモートワークやテレワーク時の会議に大変便利です。

Microsoft 365

Microsoft 365 は、Microsoft が提供するクラウドベースのサービスの一連のパッケージです。これには、Office のアプリケーション群(Word、Excel、PowerPoint など)と共に、メール、カレンダー、ファイルの共有・同時編集、ビデオ会議などの機能が統合されています。

Office アプリケーション

文書作成の Word、表計算の Excel、プレゼンテーションの PowerPoint など、ビジネスに必要なアプリケーションが一式揃っています。これらはクラウドで利用でき、どこからでもアクセス可能です。

Outlook

Outlook では、メール管理とカレンダーを一元管理できます。自分のスケジュールはもちろん、他のメンバーの予定も確認でき、会議の予定を簡単に設定できます。

OneDrive

OneDrive は個々のユーザーに1TBのクラウドストレージを提供します。これにより、ファイルを安全に保存し、他のユーザーと共有できます。

Teams

Teams は、チャット、ビデオ会議、共有、協調作業など、一つのプラットフォームで完結できます。リアルタイムでのコミュニケーションが可能で、リモートワークにも対応しています。

SharePoint

SharePoint は、社内ポータルを作成し、情報を組織内で共有することができます。また、ワークフロー機能を使って、業務プロセスを自動化することも可能です。

Microsoft 365 と Office 365 の違い

まず、Office 365 とは、Microsoft が提供するクラウドサービスの一つで、Word、Excel、PowerPoint などの Office アプリケーションをインターネット経由で使用するサービスです。これにより、どこからでもデータにアクセスし、作業を行うことが可能になります。

一方、Microsoft 365 とは、Office 365 に加えて、Windows 10、Enterprise Mobility + Security (EM+S) を含むパッケージのことを指します。つまり、Microsoft 365 は Office 365 をベースに、より幅広いITソリューションを提供するサービスと言えます。

具体的には、Office 365 では、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook などの Office アプリケーションと、Teams、OneDrive、SharePoint などのクラウドサービスを利用できます。

一方、Microsoft 365 では、これらのサービスに加えて、Windows 10 のライセンスが含まれています。さらに、EM+S により、デバイス管理やセキュリティ対策も強化されています。

このように、Microsoft 365 と Office 365 の最大の違いは、前者が企業のIT環境全体をカバーする一方、後者は主に Office アプリケーションの利用に焦点を当てたサービスと言えます。

どちらを選ぶべきかは、企業のニーズや予算によるところが大きいです。Office アプリケーションだけでなく、より幅広いITソリューションを一元的に管理したい場合は Microsoft 365 が適しています。一方、Office アプリケーションのクラウド版を主に利用したい場合は Office 365 が良いでしょう。

サイボウズ Office

サイボウズ Office は、スケジュール管理、掲示板、ワークフローなど、多機能なグループウェアです。オンプレミスとクラウドの両方の形態で利用でき、カスタマイズ性に富んでいます。

日本国内メーカーの製品なので、日本独自の会社組織形態に適した運用に強みがあります。

スケジュール管理

サイボウズ Office のスケジュール管理機能では、自分の予定だけでなく、他のメンバーの予定も一覧でき、チーム全体のスケジュールを把握することが可能です。

掲示板

掲示板機能を使えば、社内の情報共有が簡単に行えます。トピックごとにスレッドを作成でき、関連する情報や意見を一元管理することができます。

ワークフロー

ワークフロー機能を使えば、申請や承認の流れを自動化できます。これにより、業務の進行状況を可視化し、効率的な業務遂行をサポートします。

データベース

自由なフォーマットでデータを登録・管理できるデータベース機能があります。これにより、顧客情報やプロジェクトの進行状況など、様々なデータを一元管理できます。

セキュリティ

サイボウズ Office は、セキュリティ対策も充実しています。パスワードポリシーやアクセス権限の設定、操作ログの記録など、情報漏えい対策を万全に行うことができます。

サイボウズ Garoon

サイボウズ Garoon は、スケジュール管理、施設予約、ワークフローなど、多種多様な業務を支える機能を提供するグループウェアです。大規模な組織でも安定して利用できます。

サイボウズ Office と同じく、日本のサイボウズ社の製品なので、日本独自の会社組織掲載に適しています。サイボウズ Office よりも大規模な組織での運用に最適なグループウェアです。

LINE WORKS

LINE WORKS は、LINE のビジネス版とも言えるツールです。チャット、メール、カレンダーなどの機能が一体化されており、スマートフォンからも利用可能です。

チャット

リアルタイムでのコミュニケーションが可能なチャット機能は、1対1の会話だけでなく、複数人でのグループチャットも可能です。また、ファイルの送受信も容易で、ビジネスのやり取りをスムーズにします。

メール

LINE WORKS のメール機能は、一般的なメールクライアントと同様、送受信、返信、転送などの基本的な操作が可能です。また、LINE のようにスタンプを使って表現力豊かにコミュニケーションを取ることも可能です。

カレンダー

個人のスケジュール管理はもちろん、チーム全体のスケジュールを共有することも可能です。また、他のメンバーの予定を確認し、会議の予定を設定することも容易です。

ドライブ

ドキュメントやファイルを保存・共有できるクラウドストレージ機能です。これにより、メンバー間でのファイルのやり取りやバージョン管理が簡単になります。

ビデオ会議

ビデオ会議機能を使えば、リモートでも顔を合わせた会議が可能です。画面共有機能もあり、プレゼンテーションやデモンストレーションを行う際に便利です。

グループウェアと社内SNSの違い

ここで、よく似た使われ方をする言葉について、それぞれの意味と違いを解説しておきましょう。

「グループウェア」は、情報共有や業務効率化を目的としたツールでスケジュール管理、メール、ワークフロー、ドキュメント共有などの機能を統合しています。

「社内SNS」は社内コミュニケーション活性化を目的としたツールで、メンバーが投稿やコメントを行い情報を共有します。

主な違いは、「グループウェア」が業務効率化、「社内SNS」がコミュニケーション活性化を目的としている点です。しかし、現在では境界はあいまいで、両方の機能を持つツールもあります。選び方は企業のニーズによります。

グループウェアとワークフローの違い

グループウェアと似た使われ方をするものに「ワークフロー」もあります。

「ワークフロー」は業務プロセスの一部または全部を自動化するシステムで、例えば経費精算の申請・承認プロセスの自動化により業務のスピードアップやミスの減少が図られます。この機能はしばしばグループウェアの一部として組み込まれています。

ワークフロー機能が、その他の機能よりも、これまでの紙で行われていた承認フローの仕組みを大幅に変革して、業務の仕方に大きな影響を及ぼしたことから、特に注目され、一機能について細かく言及されることが多くなったのだと思われます。

まとめ

以上のように、グループウェアは企業の業務効率化やコミュニケーションの円滑化を支える重要なツールです。スケジュール管理からドキュメント共有、ワークフローまで、幅広い機能を持つグループウェアを活用することで、企業の業績向上に大いに貢献できます。初心者の方でも簡単に使いこなせるように設計されているので、ぜひ一度試してみてください。

この記事に関連するお役立ち資料はこちら
image
脱「メールだけ」のテレワーク環境~デジタルワークプレイス活用のススメ ~
テレワーク環境の構築では「情報共有」「コミュニケーション」にフォーカスしたツールが必要です。しかし「ホスティング型のメール」以外に連絡手段を持たない企業も少なくありません。このようなサービスは単体では安価なものですが、テレワークでの生産性維持や向上には機能上不十分です。 本資料では、テレワークの生産性を最大化する 「デジタルワークプレイス」としての Google Workspace を解説しています。
資料をダウンロードする
さらに理解を深めたい方にオススメの記事はこちら
この記事に関連するサービスはこちら
このページをシェアする
Xで共有Facebookで共有LINEで共有

サービスに関するお問い合わせはこちらから

法人向けインターネット回線やクラウドサービス、データセンターなど、ICTサービスを総合的に扱う USEN GATE 02 にご相談ください!
お電話でも受付中
0120-681-6170120-681-617
(平日 10:00~18:00)