インターネット回線の種類とは?|それぞれの特徴と選ぶポイントも解説
インターネット回線には種類があり、それぞれに強みや特徴が異なります。自分に合った回線サービスを選ぶことで、快適なインターネット通信が可能になります。
インターネット回線は、大きくわけて4種類あります。それぞれの回線の特徴と選ぶポイントを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
〈この記事を読んでわかる内容〉
- インターネット回線の種類
- インターネット回線の選ぶポイント
- 利用しているインターネット回線の調べ方
インターネットの新規契約や乗り換えを検討している方は、必見です。
インターネット回線の種類
快適なインターネット環境を用意するために、まずはインターネット回線にはどんな種類があるのかを把握しましょう。以下の4種類に分けられますが、それぞれの特徴を理解することで、自分にぴったりな回線サービスを選ぶことができます。
項目 | 光回線 | ADSL回線 | CATV回線 | モバイル回線 |
---|---|---|---|---|
最大通信速度※ | 1Gbps~10Gbps | 24Mbps | 100Mbps~1Gbps | 100Mbps~20Gbps |
実効速度(目安※) | 100Mbps~600Mbps | 5Mbps~15Mbps | 30Mbps~100Mbps | 10Mbps~1Gbps |
安定性 | 高い | 低い | 中程度 | 場所による |
影響を受けやすいもの | なし | 電磁波 | 周囲の利用状況 | 電波状況 |
工事 | 必要 | 不要(電話回線がある場合) | 必要 | 不要 |
開通にかかる期間(目安※) | 1週間~1ヵ月程度 | 数日(工事が必要な場合は1週間~2週間程度) | 1週間~2週間程度 | 数時間から数日程度 |
メリット | 高速で安定している。IPv6に対応している。 | 工事が不要。比較的安価。 | テレビとのセット割ができる場合がある。 | 持ち運びができる場合がある。 |
デメリット | 工事が必要。料金が比較的高額。 | 通信速度が遅い。通信が不安定になりやすい。 | 通信速度が不安定になりやすい。 | 屋内で電波状況が不安定になりやすい。 |
※最大通信速度は理論値であり、実際の通信速度とは異なります。
※実行速度は、通信環境によって大きく異なります。記載の速度は目安です。
※開通にかかる期間は、各通信キャリアや契約内容、地域などにより異なります。
それぞれ詳しく見てみましょう。
光回線
光回線は、光ファイバーケーブルを利用した高速なインターネット通信網です。デジタルデータを光信号に変換して通信するため、大容量のデータを高速で送受信できます。電磁波の影響も受けないため、高速かつ安定した通信をしたい方にオススメです。
自宅でのテレワークやオンラインゲーム、大容量のデータダウンロードをするなら、光回線を選ぶと良いでしょう。
利用するには回線の引き込み工事が必要ですが、高速で安定したインターネット通信を利用できます。
ADSL回線
ADSL回線(Asymmetric Digital Subscriber Line)は、既存の電話線を使用してインターネット接続をする方法です。光回線が登場するまでは、主流の回線でした。電話回線を用いて接続するため、すでに電話回線を利用している場合は工事が必要ないという点がメリットです。
一方で、距離の影響を受けやすい特徴があります。電話局から遠い場所では速度が遅くなってしまいます。そのため、簡単なウェブ閲覧やメールのやり取りは可能ですが、高速な通信を求める方には、オススメできません。
サービス事業者も新規受付を停止しており、2023~2025年までには提供の終了が告知されています。
CATV(ケーブルテレビ)回線
CATV回線は、ケーブルテレビの設備を利用してインターネットに接続します。一般的に、ケーブルテレビや電話接続サービスとセットで利用されます。テレビとインターネットを1つの契約で利用したい方にオススメです。
ただし、光回線と比べて通信速度が遅く、安定性に欠ける傾向にあります。高速で安定したインターネット通信が必要な場合には不向きです。
モバイル回線
モバイル回線は、基地局の電波を利用してデータ通信をする回線で、スマートフォンやタブレットなど、SIMカードが入っているデバイスで利用できます。モバイル回線にも種類があり、代表的なものは以下の3種類です。
- 4G
- LTE
- 5G
「モバイル」という名のとおり、持ち運びできるのが最大の魅力です。
これまで、外出先でスマートフォンやタブレットを使う際はモバイル回線を使い、自宅では固定回線を利用するのが一般的でした。しかし、最近では、モバイル回線の品質が向上し、自宅のPC作業などにもモバイル回線を使おうという試みが広がっています。ホームルーターという機器をコンセントに差し込むだけで、工事不要でインターネットを利用できます。
ただし、サービスによっては月間の通信容量に上限が決められており、使い放題ではないことがあるので注意が必要です。
インターネット回線を選ぶポイント6選
インターネット回線を選ぶ際、何を基準にすればいいのか迷ってしまう方もいるでしょう。失敗しないためには、以下の6つのポイントを意識してください。
- 利用料金をチェックする
- 対応エリアをチェックする
- 回線の種類をチェックする
- 速度と安定性をチェックする
- サポート体制をチェックする
- キャンペーンをチェックする
利用料金をチェックする
インターネット回線を選ぶうえで、最も意識したいのは利用料金です。毎月の出費に直結するため、必ずチェックしましょう。固定費削減を検討している方は、特に確認したいポイントです。
料金の内訳は、サービスによって様々なものがあります。回線専用のプロバイダー利用料や機器レンタル料などです。光回線を契約する場合、回線工事費用も必要になります。
注意したいのが、安すぎるサービスを選ばない点です。費用とトレードで、通信速度が遅かったり、サービス内容が悪かったりといった可能性があります。
様々なサービスを比較しながら、ベストな回線を選ぶように意識しましょう。
対応エリアをチェックする
対応エリアも重要です。一般的に、サービス事業者によって対応エリアが異なるためです。特に光回線の場合、光ファイバーが通っていない地域では、サービスを利用できません。
例えば「eo光」の場合、関西2府4県にしか対応していません。エリア外の方がどれだけ利用したいと思っても、対応できないのです。
他にも建物の設備や構造の問題で、大家や管理会社から工事の許可を得られないケースもあります。その場合は、モバイル回線を利用する方が良いでしょう。
このように、インターネット回線の対応エリアかどうかは、快適に使ううえで非常に重要なポイントです。
回線の種類をチェックする
回線の種類によって、速度や料金、サービス内容が大きく異なります。光回線は高速で安定していますが、設置に時間がかかります。モバイル回線は場所を選ばず利用できますが、通信面で不安定です。
それぞれメリットとデメリットがあるので、自分が主に活用するシーンに合わせて選ぶようにしましょう。
速度と安定性をチェックする
インターネットの利用目的に応じて、必要な速度と安定性は変わります。どのようなシーンで使いたいかに合わせて、選ぶようにしましょう。以下の表を参考にしてください。
用途 | 最低限必要な速度 | 快適に利用できる速度 |
---|---|---|
ネットサーフィン | 1Mbps | 10Mbps |
Web会議 | 5Mbps | 15Mbps |
動画視聴(HD画質) | 5Mbps | 10Mbps |
動画視聴(4K画質) | 10Mbps | 20Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps | 100Mbps |
動画視聴やオンラインゲームなど、高速な通信が必要になる使い方がメインであれば、速度と安定性を意識しましょう。テレワークやリモートワークをする方も、チェックしておきたいポイントです。
サポート体制をチェックする
トラブルが発生した際に、迅速かつ的確なサポートを受けられるかもチェックしたいポイントです。故障やトラブルが発生した際、自力では難しい場合に安心できます。
24時間365日のサポート体制や、トラブル時の出張サポートがあるかどうかを確認しましょう。特に法人利用の場合、迅速に復旧できるかは重要です。
また、光回線では、回線開通後のセットアップは契約者がします。自信がない方は、回線開通サポートがあるかも確認しておくと良いでしょう。
キャンペーンをチェックする
多くのインターネットサービスプロバイダーは、新規契約者向けにキャンペーンを実施しています。初期費用の割引やキャッシュバック、無料期間などを利用することで、お得にインターネット回線を使えます。
契約前には、キャンペーンがないかをチェックしましょう。利用するための条件が設定されている場合がほとんどなので、自分が該当しているかも合わせて確認してください。
ただし注意点として、キャンペーンだけでなく、長期的なコストも重要です。インターネット回線は長期間にわたって使います。毎月の固定費を抑えるためにも、長期的な視点でキャンペーンを比較しましょう。
利用しているインターネット回線の調べ方
現在、インターネット回線を利用している方は、使っている回線の種類を簡単に調べられます。以下のどれかの方法を試してみてください。
- 契約書類を確認する
- 月々の請求書を確認する
- 回線終端装置を確認する
- サポートセンターに電話して確認する
- クレジットカードの利用明細書を確認する
- プロバイダーのマイページにログインして確認する
最も確実なのは、契約書類や月々の請求書です。クレジットカード支払いの方は、利用明細書を確認するのも良いでしょう。契約内容が記載されている可能性があります。
プロバイダーのマイページにログインできる方は、ログインして確認する方法もオススメです。サポートセンターに電話やメールで問い合わせるのも良いでしょう。
インターネット回線は、ずっと使い続けるものはありません。通信が不安定になったり、速度が遅くなったりした場合は、乗り換えを検討することをオススメします。
インターネット回線選びで迷ったら光回線がオススメ
インターネット回線選びで迷ったなら、光回線がオススメです。以下の点でメリットがあります。
- 通信が安定している
- 通信速度に優れている
- データ利用料に制限がない
- ルーターを使えばWi-Fiも使える
光回線は、通信速度と安定性が抜群です。大容量のファイルのダウンロードや、高画質の動画ストリーミング、オンラインゲームなどを快適に利用できます。
そのため、インターネット回線を選ぶ際に迷ったら、光回線が最適な選択になります。家庭やオフィスのどちらにおいても、ストレスなくインターネットに接続できるでしょう。
インターネット回線は、大きくわけて4種類あります。中でも主流なのは光回線とモバイル回線です。自分がどのシーンで使いたいのかを合わせて、利用すると良いでしょう。
回線を選ぶ際は、通信速度や安定性はもちろん、対応エリアやキャンペーンなど幅広くチェックするようにしてください。
インターネットの回線利用料は、毎月の固定費です。ストレスのない範囲でベストな回線を選びましょう。