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【初心者向け】NASのデータを復旧する方法|トラブル別の対処法や復旧時の注意点などを細かく解説

著者:情シスマン
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NASに関する基本的な知識

NASの役割と主な利点

NAS(Network Attached Storage)とは、ネットワーク接続型のストレージ(記憶装置)のことを指します。これは、コンピュータやスマートフォンなどのデバイスがネットワーク経由でデータを保存したり、アクセスしたりできるようにする装置です。

NASの主な役割と利点は以下の通りです。

中央化されたデータストレージ

NASはネットワーク内のすべてのデバイスからアクセス可能な中央の場所にデータを保存します。これにより、データの管理と保管が容易になります。

ファイル共有

NASはネットワークに接続されている複数のデバイス間でファイルを簡単に共有できます。これは、家族やチームでデータを共有する際に便利です。

データバックアップ

NASは自動的にデータをバックアップする機能を持っていることが多く、これによりデータの安全性が向上します。

スケーラビリティ

NASは容易にストレージ容量を追加できます。これにより、データの量が増えてもそのニーズに対応できます。

リモートアクセス

インターネット経由でNASにアクセスすることが可能なため、どこからでもデータにアクセスできます。

以上のような特性から、NASはビジネスから家庭まで、様々な環境でのデータ管理に役立つツールとなっています。

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NASについて詳しく知りたい方はこちら

NASとは?その仕組みや外付けHDDとの違い・選び方のポイントまで分かりやすく解説!
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NASのデータ損失が起こる理由

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NASは、データの集約、共有、バックアップに便利なツールとして広く利用されています。しかし、この便利なツールにもデータ損失のリスクが存在します。では、NASのデータ損失が何故起こるのでしょうか。

物理的な障害

NASデバイス自体が物理的な損傷を受けると、データ損失の原因となります。これは、電源の故障、冷却ファンの問題、ディスクドライブの故障、または外部要因(火災、洪水、落下など)による物理的な損傷など、多岐に渡ります。

論理的な障害

ソフトウェアの問題やデータの構造上の問題により、データが利用不能になることがあります。これには、誤ったファイルシステム変換、誤ったパーティショニング、ウイルスまたはマルウェアの感染、不適切なシステムアップデート、またはユーザーによる誤操作(誤った削除やフォーマットなど)が含まれます。

ネットワーク接続の問題

ネットワークが不安定であったり、全く接続できない場合、NASデバイスのデータにアクセスできなくなることがあります。

これらの理由から、NASデバイスのデータ損失は、避けられないリスクと言えます。しかし、定期的なバックアップと適切なデータ保護策を講じることで、これらのリスクは最小限に抑えることが可能です。また、意図せずデータを失った場合でも、専門的なデータ復旧サービスを利用することで、大切なデータを取り戻すことが可能となります。

NASのデータ損失にまつわる主なトラブルとその対処法

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先に挙げた3つの原因について、それぞれの対処法をご紹介します。

物理的な障害とその対処法

NASデバイス自体が物理的な損傷を受けると、データ損失の重大な原因となります。以下では、NASの物理的な障害とその対処法について詳しく説明します。

物理的な障害に直面した場合の最善の対処法は、専門家に依頼することです。誤った自己修復の試みは、さらなるデータ損失を引き起こす可能性があります。専門家は、デバイスの診断を行い、適切な修復手順を決定します。物理的な障害からのデータ復旧は非常に複雑なプロセスであり、専門的な技術と経験を必要とします。

また、物理的な障害を未然に防ぐためには、NASデバイスのメンテナンスとケアが重要です。定期的な清掃、適切な温度と湿度の管理、安全な設置場所の確保などが必要です。

物理的な障害は予期せぬ瞬間に発生する可能性があります。そのため、定期的なデータバックアップと適切なデータ保護策を講じることが、物理的な障害から生じるデータ損失のリスクを最小限に抑えるための最善策となります。

論理的な障害とその対処法

ここでは、論理的な障害とその対処法について解説します。

論理的な障害に対する一般的な対処法は、専門的なデータ復旧ソフトウェアを使用することです。これらのソフトウェアは、消去または損傷したデータを復元するためのアルゴリズムを使用します。しかし、データ復旧ソフトウェアを使用する際には注意が必要で、データを上書きしてしまわないよう、新たなデータをNASに保存しないことが重要です。

もし、データ復旧ソフトウェアを使用してもデータ損失問題が解決しない場合や、問題の原因が特定できない場合は、プロのデータ復旧サービスに依頼することを検討すべきです。専門家は、NASの複雑なファイルシステムを理解し、最善の復旧手順を選択することができます。

最後に、論理的な障害を予防する最善の方法は、定期的なデータバックアップとマルウェア対策を行うことです。また、システムのアップデートやフォーマットを行う際には、必要なデータのバックアップを取ることが重要です。これにより、データ損失のリスクを大幅に減らすことができます。

ネットワーク接続の問題とその対処法

NASの効果的な運用はネットワーク接続に大きく依存します。しかし、ネットワーク接続の問題が生じると、データへのアクセスが阻害され、場合によってはデータ損失を引き起こす可能性があります。以下では、NASにおけるネットワーク接続の問題とその対処法について解説します。

ネットワークの不安定性

ネットワークが不安定であると、データ転送が中断され、データが破損する可能性があります。対策としては、ネットワーク機器(ルーター、スイッチ等)の再起動や、信頼性のあるインターネットサービスプロバイダー(ISP)に変更することが考えられます。

ネットワーク設定のエラー

不適切なネットワーク設定は、NASへの接続を阻害します。これには、IPアドレスの競合や、ファイアウォールによる接続阻止などがあります。これらの問題を解決するためには、ネットワーク設定を確認し、必要に応じて修正することが重要です。

ハードウェアの問題

ネットワークカードやケーブルの故障も接続問題を引き起こします。これらの問題に対する対処法は、故障したハードウェアの交換や修理です。

ネットワーク接続の問題は、NASの効果的な利用を阻害する重要な問題です。しかし、上記の対処法を適切に適用することにより、これらの問題を解決し、NASのパフォーマンスを最適化することが可能です。また、定期的なシステムチェックとメンテナンスにより、これらの問題が発生する可能性を最小限に抑えることができます。

NASのデータ復旧における初心者向けステップバイステップガイド

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データ損失は、誰にとってもストレスフルな経験です。特に、NASのように大量の重要なデータを保存しているデバイスでデータ損失が発生した場合、その影響は計り知れません。しかし、データ損失が発生したからと言ってすぐにパニックに陥らないでください。実は、適切な手順を踏むことで、失われたと思われたデータを復旧することが可能です。この記事では、初心者でも容易に理解できる形で、NASのデータ復旧に関するステップバイステップのガイドを提供します。

データ損失の原因の特定

NASのデータ損失は、物理的障害、論理的障害、ネットワーク接続の問題など、様々な原因により生じることがあります。これらの問題を特定するためには、NASデバイスの起動状況、異常な音、データへのアクセス性、システムの動作速度などの指標を注意深く観察することが重要です。原因を特定することで、適切なデータ復旧手段を選択できます。

データ復旧ソフトウェアの使用方法

主に論理的な障害によるデータ損失の場合、専門的なデータ復旧ソフトウェアを使用して自己修復を試みることが可能です。これらのソフトウェアは、消去や損傷したデータを探し出し、復元するためのアルゴリズムを使用します。ソフトウェアを使用する際は、新たなデータをNASに保存しないよう注意し、データを上書きしないようにします。また、ソフトウェアは操作手順に従って使用し、必要に応じてサポートを求めます。

プロに依頼する場合の手順

データ復旧ソフトウェアを使用してもデータ損失が解決しない場合や、物理的障害が原因の場合は、プロのデータ復旧サービスに依頼することを検討すべきです。依頼する際は、まず信頼性のあるデータ復旧サービスを選び、具体的な状況と求める結果を詳細に説明します。プロは高度な技術と経験を持っているため、安全かつ効果的なデータ復旧が期待できます。

NASのデータ復旧における注意点とチェックポイント

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復旧作業中のデータの安全性保持

データ復旧作業は、注意深く行わなければ、さらなるデータ損失を招く可能性があります。特に、復旧作業中は新たなデータをNASに保存しないよう注意が必要です。その理由は、新たに保存されたデータが既存のデータを上書きする可能性があるからです。また、物理的な障害が疑われる場合は、プロフェッショナルなデータ復旧サービスに依頼することをおすすめします。これにより、データの安全性を保ちつつ、最大限のデータ復旧が可能となります。

データ復旧後のバックアップの重要性

データ復旧に成功した後も、再度データ損失が発生しないようにバックアップの習慣を持つことが重要です。定期的なバックアップは、データ損失のリスクを大幅に減らすことができます。また、バックアップは異なる物理的場所に保存することで、災害等によるデータ損失のリスクも低減できます。

データのプライバシーの保護

データ復旧作業は、データのプライバシーを保護するためにも注意が必要です。特に、第三者のデータ復旧サービスを利用する場合は、サービス提供者が厳格なプライバシーポリシーを持っていることを確認しましょう。また、データ復旧ソフトウェアを使用する際も、信頼性のあるソフトウェアを選択することが重要です。これにより、データ復旧作業中に個人情報が漏えいするリスクを最小限に抑えることができます。

まとめ

NASのデータ復旧は、複雑で困難なものがほとんどです。一部を除いて、素人目ではわからない原因も多くあります。自力で復旧しようとして、取り返しのつかない事態にならないためにも、NASに不具合が生じたら専門業者に依頼するようにしましょう。

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