グループウェアやワークフローの導入は、社内の業務効率化につながります。しかし、グループウェアとワークフローの違いをわかっている人はどのくらいいるでしょうか。

これらのツールは内容を把握せずに導入してしまうと、結局使わなくなり導入コストだけかかってしまった…ということにもなりかねません。 社内業務のスムーズ化を図るために、グループウェアとワークフローの違いを正しく理解しましょう。

グループウェアとワークフローの違いはどのくらい認知されているのか、100名の社会人にアンケートを取りました。

【質問】グループウェアとワークフローではどのような違いがあるか知っていますか?

【回答結果】
はい:14
いいえ:86

調査地域:全国
調査対象:
【年齢】20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60
調査期間:2017年06月07日~2017年06月14日
有効回答数:100サンプル

★違いを把握している人はとても少ない……

アンケートの結果、グループウェアとワークフローの違いを認知しているのは全体の14%にとどまりました。まずは「はい」と回答した人のコメントを見てみましょう。

・グループウェアは会社の組織内の情報共有、ワークフローは一連の作業手順の明確化です。(40代/男性/正社員)

・グループウェアとワークフローの違いを知らないと今の仕事はできないです(30代/男性/正社員)

「はい」の人は両者の違いを明確に説明できる人が多いようです。
情報システムの仕事に関わっている人も見受けられました。

では、「いいえ」のコメントも見ていきましょう。
・ワークフローを使ったことがないので、違いがわかりません。(30代/男性/正社員)
・会社組織でコンピュータを使用して仕事をしていないので、分かりません。(30代/女性/無職)

「いいえ」の人は言葉自体を聞いたことがないという人も多い印象でした。
仕事で情報システムに触れていない人は大多数が言葉すら知らないという結果でした。
一般的にはグループウェアもワークフローも認知度は低いと言えそうです。

グループウェアの機能と特徴

グループウェアは導入することで業務の問題点が見つかりやすいという特徴があります。グループウェアの一般的な機能のひとつスケジュール管理は、社員のスケジュールを共有することによって業務が可視化されます。

全社員がどのようなスケジュールで何の業務を行っているかがわかれば、有効的な時間の使い方やチームワークを駆使した作業につなげることができます。また、これまで時間や手間のかかっていた作業を円滑に進めることも可能です。

たとえば、ToDo・タスク管理の機能は、社員のタスクを一元管理するツールです。それぞれの業務の重要度を把握でき、どのタスクを誰に割り振るか判断するために役立ちます。

電子掲示板はネット上で社内連絡ができる機能です。複数の営業所や事業所への一斉連絡が可能なため、海外に事業所がある場合でもタイムラグを感じることなく伝達できるのがメリットです。

電子会議室は、離れた場所にある事業所や営業所とのやり取りが行えるようになります。ひとつの場所に集まって行っていた会議も、電子会議室を使えばどこにいても意見を交換でき、情報共有も簡単になるでしょう。社内業務の効率アップ、改善のために、ぜひグループウェアの機能を使いこなしたいところです。

ワークフローの機能と特徴

ワークフローによって申請書の電子化、業務のペーパーレス化が実現できます。これまでかかっていた莫大な手間と時間を省くのにとても便利な機能だと言えます。

どのような申請が出ているかは、検索・閲覧機能を使うことですぐに調べることができ、承認もシステム上で簡単に行うことができます。承認者が複数いる場合は、すべての人が承認しない限り次の段取りに進むことはできません。

申請一覧や承認待ち一覧、承認履歴などカテゴリごとに検索ができるため、承認漏れやストップしている申請の確認も一目瞭然です。

紙媒体での申請作業が一般的な企業では、さまざまなデメリットが見られます。たとえば、申請書が大量になると机の上が書類で山積みになる、承認者が複数いると誰かのところで申請書がストップしたり、それが誰のところか分からなかったりなど、手続きに時間がかかることもしばしばありました。

効率的な業務の実行とは言い難いこの状況は、内部統制の観点からも良くありません。ワークフローであれば電子印鑑での捺印が可能で、承認状況をビジュラアライズすることで業務の流れも明確に把握できます。

ワークフローシステムとは、申請業務を効率的に行うための機能であると同時に、内部統制を強めるための役割も果たします。ワークフローを導入することによって社内業務が適切に行われているか、流れが滞っていないかを確認して、問題点の改善につながるでしょう。

導入時に考えたいポイント

グループウェアもワークフローも、それぞれの機能と特徴を事前に把握しておくことが導入の大前提です。申請や承認のシステムは日本独特のビジネス習慣であるため、サービスを選ぶ際は国内のベンダーを選定するのもひとつのやり方です。

また、ワークフローの機能はグループウェアの一部として組み込まれているケースもありますが、 その場合は基本的な機能のみであることがほとんどです。もし内部統制の強化が課題であるなら、 ワークフロー専用のサービスを選んだほうが使える機能の自由度は高まります。

グループウェアとワークフロー、両者とも業務の効率化、可視化という点では共通しています。 両者の違いは、グループウェアは業務の可視化による業務の効率アップ、ワークフローは申請業務の 可視化・効率化による内部統制の強化にあります。まずは自社の課題がどこにあるかを正確に捉え、 何を重視すべきかを考えましょう。

それぞれのシステムを選ぶ際は、性能の高さや機能の豊富さ、コストなどは重要な判断材料になります。 しかし、機能が多いから良いわけではありません。ITリテラシーの低い企業の場合はかえって多機能さが 使い勝手の悪さにつながりますし、コスト重視で選んだら機能が不十分ということにもなりかねません。

まとめ

グループウェアとワークフローの導入は両者の違いを適切に理解することから始まります。 グループウェアとワークフローを別々に導入するのか、グループウェアに含まれているワークフローシステムのみで 十分なのかは企業のニーズによって変わります。

また、自社にはどのような機能が必要なのかについても検討が必要です。企業の需要と現場の希望に即した機能を 導入することで、画期的な業務改善につながるということを忘れないようにしましょう。

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