出張費を削減する4つのポイントを徹底解説!ICTの活用で企業の出張をICT Solution!
業務の中で日々、開かれている打ち合わせや会議。いまだ対面で実施することが礼儀と考えていたり、普通だと思っている企業も少なくないのではないだろうか。
しかし、取引先や打ち合わせ相手が遠方にいる場合や国内外に複数拠点を持っていると、会議を対面で行うには出張しなければならない。交通費や宿泊費といった経費はもちろん、移動にかかる時間など予想以上にコストがかかるものだ。
そんな出張会議にコストだけでなく、気力と体力までも奪われている情シスがここにもひとりーーー
昨日アメリカの企業視察から帰ってきたばかりなのに、明日青森の事業所に臨時で出張しろだなんて…そんなんムリ…(パタリ)
ククククッ…!だらしがないなぁ、にのまえくん!
しょうがない…めずらしく私が助けてあげようじゃないか!
ん…?あなたは…たしかDr. プロトコルさん?
いつも僕よりやらかしてるあなたが助けてくれるんですか?
ぐっ…!確かに私は情シスマンにやられてばかりだが…!
えぇい!優しさを無碍にするならこうだ!部長のパソコンを故障させてやる!
マルチLANハンド&ニューロスーツ!
マルチLANハンド
伸縮自在なLANケーブルが収容されたロボットハンド。各デバイスや機器に接続することはもちろん、ネットワークをループさせたり、電流を流したり、色々な障害を起こすことができる。
ニューロスーツ
電脳空間に自由に出入りでき、姿を透明化することもできる全身スーツ。衝撃吸収・緩和性能もあり、物理戦でも心強い。おなかの引き締め効果もオプションでついている(Dr. プロトコルは絶賛使用中)。
Dr. プロトコルの背負っているコンバーターから、2本の巨大な腕がぐぅっと伸びる。黒い金属でできたそれは、指先がすべてLANコネクタになっていた。オフィスが異様な雰囲気に包まれ、さすがに怯えるにのまえ。
Dr. プロトコルはそんなにのまえの様子に満足したのかニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら、LANハンドを自在に操り、部長のデスクにあるノートパソコンをつかむと赤い電流のような光を流した。そして徐々にDr. プロトコルの姿が消えていく…
クククッ…!
これでにのまえくんは出張に行かなくてすむゾ!
アディオス!
え!?ちょっとどこ行くんですか!?
どういうことなんですかぁぁぁぁ!?
ちょっとはじめくん!
パソコンが急に動かなくなったんだが、どうにかしてくれんかね!?
えぇっ!?急にですか…!?
僕、これから青森に向かわないといけないんですけど…
ちゃちゃっと直せんのかね!?
このままだと、今日一日仕事ができないんだぞ!?
このあと商談もある!何とかしてくれ!
まさか出張に行かなくて済むってこのことかぁぁぁぁ!?
プロトコルのヤロー!!
俺にはこんな生活もうムリ!(パタリ)
出張続きで疲弊しているそこのキミ!
あなたは…情シスマンさん!
なんでプロトコルさんより早く来てくれないんですか…!?
もうトラブルに遭っちゃってますよ…
……すまない、会議が終わらなくてな
ICTの予算稟議やら、個人の目標設定やら…
色々立ち回らなければならなかったんだ
ヒーローがあまり生々しい話をしないでください…
ってこんな話してる場合じゃなくて!
俺、これから青森に行かなきゃいけないんですよ!どうにかしてください!
それならWeb会議にしたらいいじゃないか
Webで会議…?チャットだけの打ち合わせだと困るんだよ、キミ!
はじめくんには、新規プロジェクトに加わる事業所メンバーの顔を知っておいてほしいんだからな
え…俺、また何か新しいプロジェクトやらされるんですか…?
聞いてないんですけど…また出張増えるんですか?
調査
- 出張コストを削減したい
- 遠方の取引先や事業所と素早く、スムーズに会議がしたい
- テレワークなどオフィスにいない社員でも会議に参加できるようにしたい
- 他の会議システムソリューションとも連携したい
出張費を見直す際のポイントとは
出張経費には、交通費・宿泊費、出張手当などいくつかの経費が含まるため、まずは、出張経費の現状をしっかりと把握するところからスタートだ。
目に見えないコストとして「工数」というものもある。移動に使う時間がどのくらいかかっているのか、出張することで効率化される業務があるのかなど時間についてもしっかりと把握する必要があるぞ。
実際に「お金」と「時間」の二軸でコストを算出し、どこが削れるかを検討し始めると思うが、コストを削ったことによる業務効率の低下を招くことは避けたい。
極端な話、新幹線を使っていくよりも在来線の方が「お金」がかからないので、移動費を削減して在来線を選択したとしよう。確かに目に見えるお金は削減できているが、従業員の時間が大幅に移動にかけられてしまい、業務効率がガクッと下がってしまうな。
あわせて、そのような出張を組まれることにより、心身ともに疲弊し、モチベーションも下がってしまうという悪循環に陥る可能性もある。
従業員のモチベーションや業務効率、出張によるメリットデメリットなどを総合して考慮し、本当に削減してよい部分なのかはしっかりと検討しよう。
また、そもそも出張が必要かどうかという点も検討すべきである。
現代においては、オンラインでの打合せも浸透しており、出張せずとも会議したり商談したりすることは可能だ。
もちろん出張し対面での打合せをすることで、取引や社内の調整が円滑になるというメリットもある。対面、オンラインそれぞれのメリットデメリットを考慮して、頻度や代替方法などについて検討しよう。
おすすめの出張費削減方法4つご紹介!
出張経費の削減方法として、簡単に実施できるポイントを4つ紹介したいと思う。
Web会議を導入!
新型コロナウイルスによる行動制限などにより、テレワークが広がり、多くの企業でWeb会議システムの導入が浸透した。
Web会議システムは導入や運用のコストがかなり低コストであり、すでにグループウェアサービス(例えば Google Workspace など)を契約している場合、その機能に含まれていることも多い。
資料共有機能やコメント機能など、オンラインでの会議に必要な機能はほとんど網羅されているので、使い勝手もよいだろう。
現場や対面でないと難しい会議や打合せを除き、出張をWeb会議に置き換えることで出張にかかる様々なコストを削減できる。
まずは社内の会議をWeb会議に置き換えていき、取引先など社外との会議については、必要性に応じてWeb会議での実施を打診していくのがよいだろう。
移動方法のコスト削減なら「早割」「LCC」「チケットレス」
どうしても出張が必要な場合は、移動費の削減を検討しよう。
出張がかなり前から決まっている場合、早く予約をとっておくことで「早割」が適応されることもある。
最近ではチケットレスでの乗車でさらにお得に利用できることもあるため、出張が多い会社は「早割」「チケットレス」の活用を検討しよう。
例えばJR東日本では、チケットレスの乗車で、特急券の料金が35~50%OFFになる「えきねっとトクだ値」という割引制度があったり、13日前までの申し込みで乗車券と特急券が25~40%OFFになる「お先にトクだ値」といた割引制度もある。
JR東海も「EX早特21ワイド」等の割引き制度を使えば15%~33%OFFになるようだ。計画的に出張を組むと、早割を活用できるメリットがあるぞ。
飛行機での出張が多い場合は、「LCC」の活用も考えよう。
LCCとはLow Cost Carrier(ローコストキャリア)の略で、格安航空会社のことだ。
サービスが簡略化されていたり、座席が狭いなどのデメリットはあるが、他の航空会社と比べると圧倒的に安いのが特徴だ。
注意しないいけないのが荷物の重量が重い場合、オプションを追加申込しないといけないLCCもあるため、単純な航空券だけの金額ではなく、様々なオプションも考慮した金額で比較することをおススメする。大きな荷物を持って出張をしなければならない方は、荷物重量での追加料金は要注意だぞ。
出張が多いなら旅行会社と法人契約
出張回数が多いのであれば、旅行会社と法人契約を結び、宿泊単価などを下げることが可能かもしれない。
法人契約をすると、法人単位での請求書発行になるため、いちいち出張毎に経費をまとめて処理するといった手間が削減される。経理部の手間も削減できるので一石二鳥だな。
デメリットとしては、契約先の旅行会社が提携するホテルしか予約がとれないことだ。
契約する旅行会社の提携先と、自社の出張が多いエリアを照らし合わせながら検討するのがよいだろう。
出張管理サービスを導入して適切なコスト管理を
出張管理サービスを導入してコスト管理を行うことも出張費削減につながる。
出張に伴うコストを把握することが重要ということは前述した通りだが、その整理や管理には手間がかかってしまう。
出張管理サービスを利用することで、出張に関わる経費を収集・管理することができるのだ。経費も一括で収集・管理することができるため、従業員それぞれで清算する必要もなく、事務作業の効率化になる。
あらかじめ出張旅費規程などを設定しておくことで、出張の申請時の手間が削減できることもメリットになるだろう。
簡単に導入できるのはWeb会議!その削減効果とは?
出張コストを削減するには、出張自体をWeb会議に置き換えるのが一番簡単に実施できることではないだろうか。
例えば Google Meet を活用したとして、そのコストの削減度合いを算出してみたいと思う。
Google Meet は Google Workspace の機能の一つであるため、 Google Workspace の料金を参照したいと思う。
機能が網羅されており、導入も多い Business Standard を契約したとすると、月々1,360円/ユーザ 、年間で16,320円/ユーザ となる。
仮に、東京→大阪の出張を3ヶ月に1回実施したとしよう。
新幹線の指定席で片道14,920円(往復29,840円)、大阪での宿泊が6,000~8,000円/泊くらいになる。
1回の出張がおおよそ37,000円になるため、年間4回実施すれば148,000円という金額に。
もちろん単純なお金の部分だけでなく、移動にかかっている時間もあるため、コストとしてはもっと多大になると考えられる。
計算せずとも…ではあるが、圧倒的にWeb会議のコストの方がかからないため、通例的な出張はすぐにでもWeb会議に置き換えられないかどうかを検討してもらいたい。
たしかにこれだけWeb会議の利用料金が安いと、出張をWeb会議にすることでかなりコスト削減できますよね。
じゃあ、おすすめのWeb会議ってあるんですか?
Web会議におすすめなサービスとは
Web会議システムは様々な会社から提供されているが、 Google Meet や Microsoft Teams 、Zoom が多く使われているサービスではないだろうか。
すでにグループウェアとして Google Workspace などを導入している企業であれば、そのサービス内で使えるWeb会議システムを活用するのがよいだろう。更に、各PCから参加するのではなく、会議室に一同に集まってテレビ会議のようにWeb会議を使いたいという企業には「Google Meet ハードウェアキット」という便利なシステムがあるぞ。
「 Google Meet ハードウェアキット 」は、
Google のグループウェア『 Google Workspace 』で提供している
「 Google Meet 」を使ったWeb会議システムソリューションだ
でも、利用するには色々用意しないといけないんでしょう?
カメラとかマイクとか…
OS対応とか、ちゃんと連携できるのか…とか、調べて揃えるの大変なんですよね
「 Google Meet ハードウェアキット」なら、必要なハードウェアがセットになっている。 Chromebox ※とWebカメラ・マイク/スピーカー・タッチパネルコントローラー 一式が揃っているから、設置すればすぐに会議を始められるぞ
必要なものが揃っているのは助かりますね!
それにPCだけじゃなくて、スマートフォンやタブレットからも会議参加できるのも便利だ…外回りの営業さんとか捕まえるの大変なんですよ
Google カレンダー と連携させ、予定から Google Meet に参加することもできるぞ! 会議にはIDが割り振られる。IDを共有することで異なるドメインの会議(社外で開催される Google Mee t)にも参加可能だ。ゲスト招待にも使えるな
ちょっと待ってくれ!
顔を見ながら会議ができるのはわかったが、資料の共有はどうするんだ?
資料の共有は Google Meet の画面共有機能を使えば簡単にできるぞ。
それは確かに便利ですね。
そういえば、Web会議ってテレビ会議とは違うものなんですか?
ネット上では同じような意味で使われてる場合もあるみたいなんですけど
Webのビデオ通話会議をわかりやすく説明するために“テレビ会議”と言ったりもするが、厳密にいうとテレビ会議は専用設備と回線がないと利用できないシステムなんだ
だが今は、インターネットが普及して昔より回線速度が各段に向上し、スマートフォン1台あれば、いつどこでも顔を見て話せるようになった。いわばテレビ会議はWeb会議として新たに生まれ変わって浸透しているといえるな
なるほど…!IT技術が進化したおかげで今はWeb会議として手軽に利用できるようになった感じですね!
さっそく「 Google Meet ハードウェアキット 」検討してみます!
これなら時間もコストも削減できて仕事がスムーズにまわせるぞ!
無事、解決したようだな!
強い情シスが企業を伸ばす!
また会おう、さらばだ!
あれ…?故障したパソコンは…?
わ、ワシはほったらかし…?
解決
インターネットがあれば、どこでも誰とでもすぐに始められるWeb会議。
「 Google Meet ハードウェアキット 」のように利用開始に必要なハードウェアがセットになっていれば、複数の会議室に一気に導入を検討することもできる。また、意外と手間になりがちな機器管理もしやすいだろう。 Google workspace と完全に連携しているため、管理コンソールで組織内のユーザアカウントや、デバイスごとにカスタマイズ設定できることも情シスとしては嬉しい機能だ。ちなみに会議への参加可能人数は Google workspace のエディションによって異なるが、最大500名まで参加できるため、部署や拠点をまたいだ会議はもちろん、全社総会など大規模な会議を開くことも可能だ。さらに録画機能も利用でき、録画データは容量無制限に Google ドライブ へ保存される。社内の講演会やセミナーを録画して動画で研修をしたり、議事録の代わりとして活用ができるだろう。出張費用や移動時間の削減にWeb会議を活用したい情シス担当の方はぜひ検討してみてほしい。
- 複数人が参加する会議でもハウリングしない
- 簡単操作ですぐ使える
- アクセス権限も柔軟に対応
Gmail 、Google カレンダー 、Google Chat 、 Google サイト 、Google グループ 、Google Meet 、Google Vault 、Google スプレッドシート 、Google スライド、Google ドキュメント 、Google ドライブ、Google Workspace 、Google エンドポイント 、Google 管理コンソール 、Google Meet ハードウェア 及び Cloud Keep は Google LLC の商標です
本記事の著者
情シスマン
本メディアの主人公。職業はヒーローで、趣味はトラフィック監視。様々な武器を駆使して情シスにまつわる問題や悩みを解決している。ITをよく知らないのに、情シス担当になってしまった人の味方です。いや、正義の味方じゃなく、正義そのもの。困っている人がいたら、助けたいお人よし。